リングに両手をついた状態の相手の顔面を目掛けて強烈なサッカーボールキックを浴びせ、相手を吹っ飛ばした後に“ドヤ顔”で両手を広げて勝利をアピールしたのもつかの間、反撃にあって鉄槌流血の末に悪夢の逆転TKO負け。まるでジェットコースターのような衝撃結末が反響を呼んでいる。
3月31日にタイ・バンコクで開催されたONE CHAMPIONSHIP「ONE Friday Fights11」に修斗世界バンタム級王者の安藤達也が初参戦。アリ・モタメド（イラン）を相手に１ラウンド、あわやの顔面キックを被弾するも、２ラウンドにパウンドで逆転。最後は鉄槌流血の末にモタメドからTKO勝利を収めた。
安藤のトリッキーな動きや飛び込みの速さ、力強い打撃の思い切りの良さなどが目立ったこの試合で、問題のシーンが訪れたのは1ラウンド開始2分。安藤がモタメドをロープ際に追い込んだ直後、左右のパンチで反撃を受けると、一瞬足がもつれた安藤は後退して両手をマットについた。すると、チャンスとばかりに転がる安藤を追いかけたモタメドは、安藤の顔面をサッカーボールキックで力いっぱい蹴り上げた。強烈な蹴りをまともに被弾した安藤が後方に吹っ飛ぶと、直後、モタメドは両手を広げて“ドヤ顔”で勝利を確信したポーズを披露した。
このままKO決着かと思われたが、レフェリーの判定はノーダウン。辛うじて最大のピンチをしのいだ安藤は2ラウンド、ややガス欠気味のモタメドをカウンターの左フックでなぎ倒すと、距離を詰めて上から鉄槌の嵐。さらにヒジも打ち下ろす一方的な展開に持ち込むとモタメドを流血に追い込んでTKO勝利を収めた。1ラウンド目の勢いを失ったモタメドは、レフェリーが止めに入る直前には安藤に背中を見せるなど、息も絶え絶えの降参モードだった。
ともあれ、ONEで鮮烈なデビューを果たし、世界への猛アピールに成功した安藤にABEMA視聴者も「えぐい」「これは人気出るわ」と大興奮。安藤の今後の戦いから目が離せない。
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