豊島将之九段3代目“エンジェル”でキャラ変?「天真爛漫な感じでいければ」木村九段・池永五段を指名/将棋・ABEMAトーナメント
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 優しく物静かな印象が強い実力者が、まさかのキャラ変か。将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2023」のドラフト会議が4月1日に放送された。タイトル6期を誇り「竜王・名人」の経験もある豊島将之九段(32)は1巡目に木村一基九段(49)、2巡目に池永天志五段(29)を指名。木村九段と池永五段は2年前、佐々木勇気八段(28)とチーム「エンジェル」で活躍した。今回、豊島九段と佐々木八段が入れ替わる形でのチーム構成になったが「キャラクター的には荷が重いです(笑)。天真爛漫な感じでいければと思います」と、周囲の棋士たちを笑わせた。過去2年、木村九段とチームメイトになった棋士は、エンジェルのコスプレに挑戦することになったが、今回は豊島九段の背中に羽根が生えるか。

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 前回大会では頼れるベテラン2人に支えられて、初の本戦出場を果たした豊島九段。この大会で意識しているのは、自分にとって新たな刺激、経験を得られるパートナーを選ぶことだ。そして今回、1巡目に名前を書いたのは「千駄ヶ谷の受け師」の異名を持つ木村九段。名前の通り、強靭な受けを特徴とするが、フィッシャールールにおいては若手顔負けの早指し力と果敢な攻めも見られ、高勝率を残している。「木村九段はフィッシャーで毎年活躍されています。タイトル戦でも戦ったことがありますし、非常に実力者でルールにも適性がある人を獲得できました」と、王位のタイトルをかけて戦ったこともあるベテランを力強い仲間にした。

 2人目は池永五段。「同じ関西の方で年齢も近いですけど、関西でよく勝たれている若手棋士です。フィッシャーで対戦もありますけど、適性も割と感じました」と、普段からよく知る棋士をパートナーにした。ただ、木村・池永をペアで獲得することを当初から想定していたわけでもなく、後でチーム「エンジェル」のことを思い出した。

 2年前のチームエンジェルは木村九段・佐々木八段・池永五段、昨年は斎藤慎太郎八段(29)が木村九段と佐々木八段を指名して「シン・エンジェル」に。どちらも準優勝を果たした。そして今年は豊島九段・木村九段・池永五段の組み合わせ。ファンからすれば3代目エンジェルが生まれるのかどうかは、どうしても気になるポイントだ。「流れで木村・池永ペアになったので、コスプレはあまり予想していなかったんですが、これから考えます」と微笑んだが、この決断は将棋以上に難解かもしれない。

 普段は物静かで、言葉も選びながら話す印象が強い豊島九段だが、この大会ではいろいろな表情を見せている。自ら「天真爛漫」という言葉を使った今シーズン。新境地への一歩は、天使の羽根か、それとも…。

◆ABEMAトーナメント2023 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり、今回が6回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士14人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全15チームで行われる。予選リーグは3チームずつ5リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
ABEMA/将棋チャンネルより)

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