カルロ・アンチェロッティ

 レアル・マドリードを率いるカルロ・アンチェロッティ監督が、5日に行われたコパ・デル・レイ(国王杯)・準決勝セカンドレグのバルセロナ戦を振り返った。同日、クラブ公式サイトが伝えている。

 先月の準決勝ファーストレグを0-1で落としたレアル・マドリードは5日、逆転突破を目指して『カンプ・ノウ』に乗り込むと、前半アディショナルタイムにFWヴィニシウス・ジュニオールのゴールで2戦合計スコアを振り出しに戻す。さらに後半、FWカリム・ベンゼマが公式戦2試合連続のハットトリックを達成。2戦合計スコア4-1でバルセロナを退けて、オサスナの待つ決勝戦へと駒を進めた。

 まず、アンチェロッティ監督は「完璧なパフォーマンス。そうでなければ、ここで4-0で勝つことはできなかっただろう。前半は配球の部分で苦労したが、最初のゴールでプレーの流れが変わり、後半はよりオープンなスペースを見つけて、トランジションで大きなダメージを与えることができた」と省察。続けて「私が最も誇りに思うのは、ボイラーが再び温まったことだ。我々が温まったときには、かなり良い仕事ができる」と復調を遂げたことに満足感を示した。

 またアンチェロッティ監督は、ベンゼマにも言及。一時は不発に喘いでいたものの、公式戦2試合連続のハットトリックを達成した同選手については「休養中のトレーニングは、彼を助けているね。カリムは自分のベストコンディションを見つけ、本来のクオリティで、確実に違いを生み出している。今も世界最高の選手のひとりであり、調子のいいときの差は歴然だ」と“点取り屋”が目を覚ましたと語った。

 2013-14シーズン以来となる国王杯優勝に王手をかけたレアル・マドリードが対戦するのは、オサスナなのだが、実は両指揮官はとある“約束”を交わしていたようだ。今年2月のラ・リーガ第22節オサスナ戦でアンチェロッティ監督は、オサスナを率いるハゴバ・アラサテ監督に対して「次に会うのは決勝だ」と告げていたとのこと。あれから2カ月後、見事に再開を果たすのだが、同指揮官は「アラサテに言ったことは冗談半分のつもりだったけど、それが現実のものとなった。我々は決勝でプレーできることに興奮しているし、オサスナもそう思っているはず。素晴らしい雰囲気の決勝戦になるだろう」と胸中を明かしている。

 宿敵を撃破し、決勝の舞台でオサスナとの再戦が実現したレアル・マドリード。約束の果てに、歓喜の瞬間を味わうのはどちらになるのだろうか。運命の一戦は、来月6日に行われる。