主力選手との衝突、2位転落… 激震が走った“休暇中の解任劇” 突然の監督就任となったトゥヘルが王者・バイエルンにもたらした「2つの大きな変化」
【映像】ゴールキーパーが痛恨オウンゴール! デア・クラシカーでまさかの展開

絶対王者に激震が走った。

3月24日、バイエルンがドイツ人指揮官ユリアン・ナーゲルスマンを解任したのだ。そこから数日後には後任にドイツ人指揮官トーマス・トゥヘルを招へいすることを発表。突然の監督交代は、多くの欧州サッカーファンを驚かせた。

【映像】予測不能!ゴールキーパーが痛恨オウンゴール

突然の監督就任となったトゥヘルだが、早速手腕を発揮している。短期間でチームをまとめ上げ、4月2日に行われたドルトムント戦に4-2のスコアで勝利。首位の座を奪い返し、監督が変わってもバイエルンの強さは変わらないことを証明した。

ナーゲルスマンも予想しなかった突然の解任

今季のバイエルンは2年目のナーゲルスマンの下、より洗練されたチームを構築するため、エースだったポーランド人FWロベルト・レヴァンドフスキを放出。セネガル代表FWサディオ・マネや、オランダ代表DFマタイス・デ・リフトらを獲得し、シーズンへと突入した。

こうした動きが功を奏し、開幕直後はナーゲルスマンの戦術が炸裂。3試合で15得点を記録する圧倒的な攻撃力で3連勝を飾った。しかしその後は引いた相手に対して苦しむ展開が増え、勝ち点を落とすようになってしまう。結果的に24節終了時点でドルトムントに追い抜かれ、2位に転落してしまった。

一方でチャンピオンズリーグ(CL)では絶好調だった。インテル、バルセロナと同居する死の組を無傷の6連勝で1位通過すると、ベスト16で当たったパリ・サンジェルマンにも2試合合計3-0と完勝。優勝も十分にあり得ると思わせる、圧倒的な強さを見せつけていた。

こうした状況で、ナーゲルスマンは突如解任されてしまう。解任の理由として報道されているものは、一部の主力選手との衝突、リーグ戦での2位転落、若手育成ができていないことへの不満などだ。とはいえチャンピオンズリーグでの強さを見ると、まさか解任に踏み切るとは誰も思わないだろう。実際にナーゲルスマン自身も休暇中に解任の連絡を受け、非常に驚いたそうだ。

そんなナーゲルスマンの後任に招へいされたのがトゥヘルだ。過去にドルトムント、パリ・サンジェルマン、チェルシーといったビッグクラブで結果を残しており、実績は抜群だ。バイエルンフロントからの評価も高く、2018年にも監督就任要請を受けている。その際はパリでの指揮が決まっていたが、5年越しのラブコールを受け、バイエルンの監督就任が実現した。

ドルトムント戦から見る“トゥヘル”バイエルン

トゥヘルの初となったのが4月2日に行われたドルトムント戦だ。ドルトムントとの試合はデアクラシカーと呼ばれ、ブンデスリーガのビッグマッチである。さらにこの試合は首位攻防戦だったため、一層の注目を集めた。試合は良い入りだったバイエルンに対して、ドルトムントがミスを連発し、一時は4-0になる一方的な展開に。終盤にドルトムントも追い上げを見せたが、最終的には4-2でバイエルンが勝利を収め、首位に返り咲いた。

この試合で早速、トゥへルになって生まれた変化がいくつか見られた。

一つ目はフォーメーションの変化だ。ナーゲルスマン時代は3バックを用いたフォーメーションがよく採用されていたが、トゥヘルは4-2-3-1を採用。ボールを持った際には、SBが一列上がって2-3-5に変化する形をとった。この変化によってポゼッションが安定し、スムーズなパスワークでドルトムントのゴールを脅かすシーンが何度か見られた。

二つ目は攻撃パターンの増加だ。ナーゲルスマン時代は中央に人数を集めて攻撃する形が主流で、サイドを広く使う攻撃はあくまでもオプションだった。しかしトゥヘルはウインガーをサイドライン際に立たせ、ピッチを広く活用。SBとウイングのコンビネーションの回数を増加させた。一方で比重が減ったとはいえ、中央でのアタッカーのコンビネーションを活用した攻撃も行っている。総評するとトゥヘルのバイエルンは初陣ながら多彩な攻撃パターンを持った、対策が困難なチームになっていると言えるだろう。

好発進を見せた“トゥヘル”バイエルンだが、4月5日に行われたDFBポカール準々決勝ではフライブルクに1-2で敗れ、3冠の可能性は潰えた。ただし、まだブンデスリーガとチャンピオンズリーグの2冠の可能性は残っており、それを成し遂げられる強さのチームが早くも作り上げられている。

ABEMA/ブンデスリーガ)

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