チェルシーは6日、フランク・ランパード氏の暫定監督就任を発表した。なお、契約期間は今シーズン終了までとなっている。
現在44歳のランパード氏は現役時代、2001年にチェルシー加入から2014年に退団するまで、チームを支え続けた。在籍13年間で211得点を決め、クラブ歴代最多得点者に輝いている。また、3度のプレミアリーグ制覇やチャンピオンズリーグ(CL)など、計13個のタイトルを獲得した。その後、ニューヨーク・シティで現役引退後、ダービーで監督キャリアをスタートし、2018-19シーズンの2部チャンピオンシップでは昇格争いを演じた。
2019年夏、監督としてチェルシーに復帰。1年目は補強禁止処分を受けたなかでメイソン・マウントら若手を抜てきし、チャンピオンズリーグ出場権の獲得に成功した。しかし、2シーズン目は大型補強を行いながらも結果が出ず、2021年1月に解任された。
2022年1月にエヴァートンの監督に就任し、1年目はギリギリでプレミアリーグ残留を掴み取ったが、今シーズンはプレミアリーグ第21節終了時点で降格圏の19位に沈んでいたことから、今年1月23日に解任となっていた。
ランパード氏の古巣復帰を受けて、チェルシーの共同経営者兼オーナーであるトッド・ベーリー氏とベハダ・エグバリ氏はクラブ公式サイトを通じて次のようなコメントを発表している。
「フランクを『スタンフォード・ブリッジ』に再び迎えられることをとても嬉しく思う。フランクはプレミアリーグの殿堂入りを果たした選手であり、このクラブのレジェンドだ。正式な指揮官を探す徹底的なプロセスを継続する中で、クラブとファンに対して残りのシーズンにおける明確かつ安定した目標を提供したいと考えた。我々はあらゆる成功のチャンスを得たいと考えており、フランクは我々をフィニッシュラインに導くために必要な全ての特性と素質を備えている」
「土曜日にはウルヴァーハンプトン(ウルブス)との重要な試合があり、その後は来週マドリードで行われるCL準々決勝に目を向けることとなる。残りの全ての試合で可能な限り最高の結果を得ることを目指している。我々はフランクを全面的にサポートするつもりだ」
チェルシーは昨年9月にトーマス・トゥヘル前監督を電撃解任し、ブライトンからグレアム・ポッター監督を引き抜いた。チャンピオンズリーグ(CL)では準々決勝進出を果たしているものの、プレミアリーグでは28試合終了時点で10勝8分け10敗(就任後は7勝7分け8敗)で勝ち点「38」にとどまり、4月1日に行われた第29節アストン・ヴィラ戦に0-2で敗れ、順位が11位に後退したことで、2日にポッター監督の解任を発表した。
コーチを務めていたブルーノ・サルトール氏が暫定ヘッドコーチとしてチームを指揮していたが、クラブのレジェンドが今シーズン終了まで指揮を執ることになった。なお、8日に行われる第30節のウルヴァーハンプトン戦が初陣となり、12日にはチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝でレアル・マドリードとの一戦を控えている。