「ライダーキック・ダウンだ!」「まるでゴング直後のブレイキングダウン」実況席、視聴者が大興奮した衝撃の逆転KOが発生。格闘技史上稀にみる華麗なノックアウトシーンにファンが驚き、酔いしれた。
4月7日にタイ・バンコクで開催されたONE Championship「ONE Friday Fights 12」。サミンダン・ルクスアン(タイ)ジャバッド・ビグデリ(イラン)の試合は、終始劣勢だったサミンダンが3ラウンドに左フック一発で逆転。最後は仮面ライダーばりのド派手な「飛び蹴り」で相手を吹き飛ばして衝撃のKO勝利を収めた。
名門ジム、タイガー・ムエタイ所属のビグデリと前回のONE初戦で白星スタートを切ったサミンダンの対戦は、1ラウンド、2ラウンドと伸びのあるフックを武器に、ビグデリが試合の主導権を握る。
3ラウンドに入ってもビグデリのペースは変わらず。豪腕フックを振り回してイケイケの状況に「決めに来ている」「サミンダンはよく耐えてる」と多くの人がビグデリの勝利を確信した直後、衝撃の結末が訪れた。
ロープを背にし、追い込まれたサミンダンが放った右フックにビグデリがガクッと腰を落としまさかのダウン。立ち上がったビグデリは目も虚ろだが、レフェリーの「大丈夫、やれる? ファイティングポーズは?」という再三の問いかけに、目が死んだままなんとかポーズをとって試合再開。
すると直後、サミンダンが走り込んで鮮やかな飛び蹴り。予想外の不意打ち“ライダーキック”が顔面を捉えると、ビグデリはたまらずダウン。レフェリーが即座に試合を止めた。
まるでライダーキックのように顔面を捉えた前蹴りでビグデリがコーナーポストまでぶっ飛ばされる壮絶エンドに、ABEMAのゲスト解説・中田大貴は「こんなの見たことがない…映画とかで観たやつだ」と驚きを隠せない。実況の小出アキラ・アナウンサーも「普通こんなので倒れないですよね。ブレイキングダウンでゴングがカーンとなったときの(攻防)みたいな感じです」と続いた。
想像を上回る逆転劇に視聴者も興奮。「ダッシュから前蹴り」「完全に目が飛んでた」「まるで映画みたいだ」と騒然。その中には「ライダーキック・ダウンだ」といった声まで寄せられたが、これには実況席も「確かに仮面ライダーみたいなキックでしたね」と頷いた。
なお華麗な大逆転勝利で35万バーツ(約130万円)のファイティングボーナスをゲットしたサミンダンは、勝利者インタビューで「あの蹴りは即興で出したの?」という質問に「あれは普段から練習している必殺技」と即答。中田は繰り返し「あのライダーキックは永遠に残ると思います」と驚がくのフィニッシュシーンを讃えていた。