サッカーの最高峰リーグであるプレミアリーグ。2022-2023の優勝チーム予想、ブックメーカーによるオッズ、さらに歴代優勝チームを紹介します。
歴代プレミアリーグ優勝チーム一覧
年度 | チーム名 |
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2021-2022 | マンチェスター・シティ |
2020-2021 | マンチェスター・シティ |
2019-2020 | リヴァプール |
2018-2019 | マンチェスター・シティ |
2017-2018 | マンチェスター・シティ |
2016-2017 | チェルシー |
2015-2016 | レスター |
2014-2015 | チェルシー |
2013-2014 | マンチェスター・シティ |
2012-2013 | マンチェスター・ユナイテッド |
2011-2012 | マンチェスター・シティ |
2010-2011 | マンチェスター・ユナイテッド |
2009-2010 | チェルシー |
2008-2009 | マンチェスター・ユナイテッド |
2007-2008 | マンチェスター・ユナイテッド |
2006-2007 | マンチェスター・ユナイテッド |
2005-2006 | チェルシー |
2004-2005 | チェルシー |
2003-2004 | アーセナル |
2002-2003 | マンチェスター・ユナイテッド |
2001-2002 | アーセナル |
2000-2001 | マンチェスター・ユナイテッド |
1999-2000 | マンチェスター・ユナイテッド |
1998-1999 | マンチェスター・ユナイテッド |
1997-1998 | アーセナル |
1996-1997 | マンチェスター・ユナイテッド |
1995-1996 | マンチェスター・ユナイテッド |
1994-1995 | ブラックバーン |
1993-1994 | マンチェスター・ユナイテッド |
1992-1993 | マンチェスター・ユナイテッド |
マンチェスター・ユナイテッド第1期・黄金期の1990年代
1992年にスタートしたプレミアリーグの初代王者に輝いたのは、マンチェスター・ユナイテッドです。アレックス・ファーガソン監督率いるチームは2位のアストンヴィラに10ポイント差をつける圧倒的な強さを披露しました。翌シーズンもマンチェスター・ユナイテッドが優勝し、連覇を達成。1994-1995シーズンはブラックバーンの後塵を拝し3連覇はなりませんでしたが、1995-1996シーズンから再び連覇を成し遂げると、1998-1999シーズンからは3連覇を実現。とりわけ1998-1999シーズンはデビッド・ベッカム選手、ポール・スコールズ選手ら若手が躍動し、リーグ戦だけではなく、FAカップ、さらにはチャンピオンズリーグも制すなど、圧巻の強さを示しました。
アーセナル、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッド3強の2000年代
2000年代に入ると、アーセン・ベンゲル監督が率いるアーセナルが躍進を遂げます。2001-2002シーズンにマンチェスター・ユナイテッドの4連覇を阻むと、2002-2003シーズンには無敗優勝を達成。ティエリ・アンリ選手やロベール・ピレス選手らがチームの中核を担いました。
さらに2004-2005シーズンには豊富な資金力を手に入れたチェルシーが台頭。ジョゼ・モウリーニョ監督の下でフランク・ランパード選手らが躍動し、わずか1敗で優勝を成し遂げました。翌シーズンもチェルシーが制して連覇を達成しましたが、2006-2007シーズンからは再びマンチェスター・ユナイテッドが強さを発揮し、3連覇を成し遂げます。しかし2009-2010シーズンはカルロ・アンチェロッティ監督が就任したチェルシーが、ディディエ・ドログバ選手を中心とした攻撃サッカーで覇権奪回を実現しました。
マンチェスター・シティが台頭する2010年代以降
2010年代に入るとマンチェスター・シティが豊富な資金力をバックに、プレミアリーグの勢力図を塗り替えていきます。2011-2012シーズンに、マンチェスター・ユナイテッドとのデッドヒートを制してプレミア初優勝を成し遂げると、2013-2014シーズンには、リーグ最多となる102得点を記録する圧巻の攻撃力を示し、2度目の優勝を果たしました。
アレックス・ファーガソン監督が退任し、低迷期に突入したマンチェスター・ユナイテッドとは対照的に、マンチェスター・シティの勢いはさらに増していきます。2016-2017シーズンにジョゼップ・グアルディオラ監督が就任すると、翌2017-2018シーズンには勝点を100の大台に乗せる圧倒的な強さで、プレミアリーグを制覇。セルヒオ・アグエロ選手やケヴィン・デ・ブライネ選手がチームを牽引し、シーズン106得点という驚異的な攻撃力を見せつけました。
翌シーズンも優勝を成し遂げたマンチェスター・シティは、2020-2021シーズンから2連覇中。今季は3連覇をかけたシーズンを戦っています。
「ミラクル・レスター」と古豪リヴァプールの復活
マンチェスター勢、アーセナル、チェルシーの4チームが覇権を争ってきた中、2015-2016シーズンは思わぬ伏兵が躍進を遂げます。2014-2015シーズンに昇格し、同シーズンは14位に終わっていたレスターが、クラウディオ・ラニエリ監督の下で躍動感あふれるサッカーを体現。ジェイミー・ヴァーディ選手がゴールを量産し、岡崎慎司(おかざき・しんじ)選手の献身的な働きも光りました。残留が目標だったチームが奇跡の初優勝を成し遂げ、「ミラクル・レスター」と称賛されました。
2019-2020シーズンはリヴァプールが復活を果たします。フットボールリーグ時代には18回の優勝を誇った古豪は、プレミアリーグ創設以降一度も優勝経験がありませんでした。しかし、2015-2016シーズン途中に就任したユルゲン・クロップ監督の下で復調の道を辿ると、2019-2020シーズンに成果が現れます。ゲーゲンプレスと呼ばれるハイプレスを軸とした強度の高いサッカーが機能し、モハメド・サラー選手、サディオ・マネ選手、フィルミーノ選手の3トップが躍動。2位のマンチェスター・シティに18ポイントもの大差をつけて、悲願のプレミア初優勝を成し遂げました。
2022-2023シーズン優勝チーム予想
アーセナル
30節終了現在で首位に立つアーセナルが、現時点でもっとも優勝に近いチームと言えるでしょう。
今季のアーセナルは就任4年目を迎えたミケル・アルテタ監督の下で、開幕から躍動感あふれるサッカーを展開。クリスタル・パレスとの開幕戦を2-0でモノにしたのを皮切りに、開幕5連勝とスタートダッシュに成功すると、6節のマンチェスター・ユナイテッド戦には敗れたものの、その後、ワールドカップ中断まで一度も敗れることなく首位で中断期間に突入しました。
ワールドカップ後も勢いは衰えなかったものの、2月に入ると突如失速。優勝を争うマンチェスター・シティとの直接対決に敗れるなど、ついに首位から陥落しました。しかし、24節のアストンヴィラ戦に勝利し首位に再浮上すると、そこから4連勝を達成。ジョルジーニョ選手ら冬の移籍で加入した新戦力も額面通りの働きを見せており、2003-2004シーズン以来の優勝に向け、勢いを加速させています。
マンチェスター・シティ
アーセナルを追いかけるマンチェスター・シティにも優勝の可能性は十分に残されています。
3連覇を狙う今季は、アーリン・ハーランド選手を獲得し、得点力をさらに強化。そのハーランド選手が開幕からゴールを量産し、開幕から10試合を8勝2分と無敗で乗り切りました。11節にリヴァプール、16節にブレントフォードに敗れ、ワールドカップ中断までに2敗を喫したものの、中断明け後も着実に勝点を積み上げ、2月15日に行われたアーセナルとの直接対決をモノにし、ついに首位に浮上。ところが続くノッティンガム・フォレスト戦で勝点を取りこぼすと、再び2位に転落しました。
それでもその後に5連勝と盛り返し、1試合消化数が少ない状況でアーセナルとのポイント差を6でキープ。ここまでリーグトップの75得点を記録する攻撃力を武器に、逆転での3連覇を狙っています。
その他の優勝候補
上位2チームの強さが際立つ一方、他チームの巻き返しも期待されます。覇権奪回を狙うマンチェスター・ユナイテッドとニューカッスルがその筆頭。両チームとも、30節終了時点で首位のアーセナルに勝ち点17差の3位。消化試合数もひとつ少なく、逆転優勝の芽はゼロではありません。
特にマンチェスター・ユナイテッドは、今季は序盤戦こそ躓いたものの、着実に状態を上げていき、ワールドカップ中断明け以降はラシュフォード選手の覚醒もあり、3位にまで順位を上げていきました。リーグカップも制するなど勢いを加速させていましたが、26節のリヴァプール戦では0-7とまさかの大敗。その後も2勝1分1敗で停滞し、順位も勝ち点で並ぶニューカッスルに越されてしまうなど苦しい状況に追い込まれたと言えます。2チームとも、チャンピオンズリーグ出場が現実的な目標となりますが、残り試合でどこまで首位との差を詰められるか。その戦いに注目が集まります。
優勝オッズ
英国最大のブックメーカーのひとつであるウィリアムヒル社の最新オッズによると、2位のマンチェスター・シティが0.73倍で優勝予想のトップ。次に1位のアーセナルが、1.1倍の僅差でつけています。3位ニューカッスルは、500倍、4位マンチェスター・ユナイテッドは150倍と大きく離れており、オッズ上では今季の優勝争いはアーセナルとマンチェスター・シティの2位チームに絞られています。
まとめ
1992年から始まったプレミアリーグで優勝経験のあるのはマンチェスター・ユナイテッド(13回)、マンチェスター・シティ(6回)、チェルシー(5回)、アーセナル(3回)、ブラックバーン(1回)、レスター(1回)、リヴァプール(1回)の7チームのみとなっています。
今季はアーセナルとマンチェスター・シティの2チームに絞られつつあるなか、現在首位に立つアーセナルが19シーズンぶりに四度目の優勝を果たすのか。それともマンチェスター・シティが逆転で3連覇を成し遂げるのか。最後まで目が離せないデッドヒートが続いていきそうです。
カギを握るのが両者の直接対決。4月27日にマンチェスター・シティのホームで行われる一戦は、見逃せない大一番となることは間違いありません。
(c)aflo