不登校経験者もゲームなら通学?プロゲーマーは差別的発言で炎上しがち? eスポーツ×教育×キャリアの可能性は
【映像】「プロゲーマーになる方法」「プロになった後、炎上しない方法」も指導
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 2021年、不登校の数は過去最多の24万4940人に。大きな社会問題となるなか、去年開校した「日本初のeスポーツ専門高校」に注目が集まっている。

【映像】「プロゲーマーになる方法」「プロになった後、炎上しない方法」も指導

 渋谷駅から徒歩5分、一面緑色のネオンが光るサイバー空間。「eスポーツ高等学院」は、プロゲーマーや動画配信者など、この業界に関するさまざまな人材を養成している教育機関だ。通信制高校に通う生徒を全日制と同じ3年で卒業できるようにするサポート校で、提携校にも同時に入学するため、そこでは一般教科を学び、高卒資格を取ることができる。

ゲームを通してコミュニケーションを学べる」「プロによる指導で自身もプロを目指せる」「アンガーマネジメントも学べる」などの側面を通じて、ニュース番組『ABEMA Prime』は、ゲームと教育が持つ可能性を考えた。

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 この高校には現在、一期生の33人が学んでいるが、実は不登校などの事情を抱えて入学した生徒も多いのだという。

 学院長のeスポ学院長は「そもそも、eスポーツはプロ年齢が非常に若い。関心のある子どもが活躍できる機会を増やしたいという思いで始めた。ところが学校を始めると、不登校経験のある生徒たちも集まってきた。そんな子どもたちが今は元気に毎朝起きて学校に来て交流している。これは驚きの事実だ」と話す。

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 通信制の高校であるため本来は通学義務がなく、自由に時間を使うことができる。しかし、通学にはこだわりがあり、「月水金はゲームのトレーニングおよび、それを安全に健康に継続できるようなケアトレーニング」「火木は全日高校でやるような基礎学習および個別指導などの学習指導」をしているという。

 理由について、「家でゲームをやっていても、社会的な理解や認知を得るのは難しいと思う。ただ、野球やサッカーが得意なのと一緒で、eスポーツが得意だという子どもたちの承認欲求を満たしてあげる。社会の一員として活躍できるように、同じ悩みや趣味がある子どもたちと触れ合うということを、できるだけ学校の中でやってほしい」と話す。

 実業家でeスポーツチームαD代表の石田拳智氏も「たまたま同じ年に同じ地域に生まれた箱の中で仲良くなれという学校の仕組みがおかしい。同じ思考で趣味が合う人たちと仲良くなるのが当たり前。それぐらいの感覚だと思う」と支持した。

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 生徒の中には、AIやプログラミングも学習しながら、4年制大学への進学を目指す人もいるという。さらにVTuberやストリーマー、プログラマー、イベント・ゲーム会社など、いろいろな業種業態のプロたちと接することで、「仕事とチャンスはこれだけある」と知ってもらう方針なのだという。

 一方でゲームにのめり込みすぎて不登校になったり、言動が荒れたりと、弊害が出てくるケースも考えられる。

 eスポ学院長は「そういうリスクも含めて入念にプログラムはしてきた。アンガーマネジメントやメンタルケア、一番重要なのはリテラシー教育だ。プロの方たちが実際に体験してきた中で、“取り組むのであれば今のうちにこういうことをやってほしい”を全て取り入れている」と説明。

 石田氏は「eスポーツのプロゲーマーは、差別的な発言で炎上を非常に起こしやすい」と話す。「他のスポーツ選手とは違って、オンラインの環境で常に配信している状態。表に出ている活動時間が長いけど、芸能人ではないため、事務所も大人も誰も教えてくれない。発言が炎上するとバーッと盛り上がるし、僕も何回チームのメンバーが炎上したことか。かなりきつく言っていかないと聞かない」と危険性を示唆した。

(『ABEMA Prime』より)

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