アンス・ファティ

 今シーズン終了後の退団も囁かれているバルセロナ所属のスペイン代表FWアンス・ファティだが、選手本人は残留を望んでいるようだ。13日、スペイン紙『アス』が伝えている。

 バルセロナの下部組織出身で現在20歳のA・ファティは、2019年8月にわずか16歳298日にしてプロデビューを飾り、昨シーズンからはアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(現:パリ・サンジェルマン)の後を受けて背番号「10」を着用。しかし、近年は度重なる負傷離脱に苦しんでおり、大きな期待とは裏腹に継続性のあるパフォーマンスを発揮することができていない。

 今シーズンはここまで公式戦41試合に出場し7ゴール3アシストをマークしているものの、スタメン起用はそのうち13試合のみ。同ポジションのライバルたちの活躍もあり、チーム内での序列はそれほど高くないのが現状だ。そうした中、深刻な財政難に陥っているバルセロナが、来たる夏の移籍市場にてA・ファティの売却に踏み切る可能性があるとも報じられている。

 今回の報道によると、バルセロナ退団の可能性が浮上しているA・ファティの動向を、複数のビッグクラブが注視しているという。中でもバイエルン、マンチェスター・U、トッテナムの3クラブが同選手に強い関心を寄せており、オファー提示に向けた準備を進めているようだ。代理人のホルヘ・メンデス氏も、こうしたクラブからの関心を既に選手本人に対し伝えているという。

 しかし、A・ファティはバルセロナでのキャリア継続を強く希望しており、現時点ではこうしたクラブからのオファーに応じる意思はない模様。同選手はバルセロナ残留への強い意思を代理人であるメンデス氏にも伝達しているという。また、バルセロナを率いるシャビ・エルナンデス監督も、A・ファティ本人に対し、忍耐の必要性を語ると同時に幾度となく信頼を強調しているようだ。

 なお、A・ファティをめぐっては先日、実父の口から「私はアンスに環境を変えるべきだと言ってきた。しかし、アンスは私に同意していない。彼はバルセロナに残り、成功したいと思っている」との発言も飛び出している。