「行け!いいぞ!ぶっ放せ!」ベテラン棋士の将棋っぽくない全力応援が注目の的「雰囲気良すぎるw」/将棋・ABEMAトーナメント
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 「行け!いいぞ!ぶっ放せ!」。このワードだけ見れば、どの競技の応援をしているかわからないところだが、これは将棋でのことだ。将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2023」予選Aリーグ第1試合、チーム永瀬とチーム豊島の対戦が4月15日に放送された。この中で、チーム豊島の木村一基九段(49)がリーダー豊島将之九段(32)の戦いぶりに大興奮。永瀬拓矢王座(30)との白熱のリーダー対決に、スポーツ観戦ばりの全力応援を送った。

【映像】全力で応援する木村一基九段

 木村九段といえば、過去には同大会でリーダーも務め、ドラフトで選ばれる側になっても、各チームでムードメーカーとなることで知られている。常にチームメイトが前向きになるような言葉をかけ続け、自身の対局ではトップクラスの実力で勝ちまくる。なんとも頼りになる先輩だ。

 木村九段らしい一面が見られたのは第4局のリーダー対決だった。豊島九段の先手で始まった一局は角換わりで始まると、トップ棋士でも相当深くまで研究が進んでいる戦型からか、両者ともに時間をほとんど使わずどんどん指し進めた。それでも、じりじりと永瀬王座がポイントを積み重ねリードを奪い始めると、豊島九段もなんとか踏ん張ろうと食い下がった。

 すると中盤、豊島九段にチャンス到来。控室で見ていた木村九段、池永天志五段(29)もチャンスだと悟ると、木村九段は「行け、行け、リーダー!行った!行った!いいぞ、いいぞ。そうだ、そうだ。そこで香車をぶっ放せー!」と大興奮。逆転勝利に向けて、モニターを食い入るように見ていた。

 結果は惜しくも豊島九段が競り負けたものの、懸命に応援してくれる先輩がいるのは、とにかく心強い限り。この敗戦もきっとその先につながるはずだ。またファンからも全力応援に「雰囲気良すぎるw」「最高に可愛いおじおじ」と多くの反響が寄せられていた。

◆ABEMAトーナメント2023 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり、今回が6回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士14人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全15チームで行われる。予選リーグは3チームずつ5リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
ABEMA/将棋チャンネルより)

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