ヤン・ゾマー

 ボルシアMGのスポーツ・ディレクター職(SD)に就くローランド・ヴィルクス氏が、バイエルンに所属するGKヤン・ゾマーに対する批判について、自身の見解を示した。16日、ドイツメディア『スカイ・スポーツ』が伝えている。

 今冬の移籍市場で、負傷によりシーズンアウトとなったGKマヌエル・ノイアーの代役としてボルシアMGからバイエルンに加入したゾマー。これまでにブンデスリーガや欧州大会、またスイス代表の試合でも数々のビッグセーブでチームを救っており、世界屈指の守護神に対する期待は大きかった。実際に、すぐさま安定したパフォーマンスを発揮した同選手は、ここまで公式戦18試合に出場し5試合でクリーンシートを達成している。

 しかし今月11日、チャンピオンズリーグ(CL)・準々決勝ファーストレグのマンチェスター・C戦では3失点を許してしまい、チームも0-3で敗れ、ベスト4進出に黄信号が点灯した。すると試合後には、バイエルンOBのディートマー・ハマン氏が、ゾマーについて「絶望的に実力がない」と酷評。また、かつてバイエルンのゴールマウスを守ったゼップ・マイヤー氏は「彼はとても良いGKだが、超一流ではない」とし、ジャン・マリー・プファフ氏は「ゾマーが批判されるのは当然だ」と辛辣な意見を述べていた。

 クラブOBからマンチェスター・C戦の敗戦の責任を背負わされているゾマー。そんな状況を見かねたボルシアMGのヴィルクスSDは「人々の彼に対する接し方は無礼だ。彼に全てをぶつけることがいいわけないだろう。それは常に、チーム全体の問題であり、個人の問題ではないんだ」と反論。続けて「ゴールキーパーとして、時にはあまり良くない試合もある。でもそれだけで、彼の生涯にわたる功績が傷つくことはない。ヨーロッパで最高のゴールキーパーのひとりだ」と自身の見解を示している。