新監督を探すトッテナムが、前スペイン代表指揮官ルイス・エンリケ氏の招へいを画策しているようだ。17日、『テレグラフ』や『デイリーメール』など複数のイギリスメディアが伝えている。
アントニオ・コンテ体制2年目を迎えた今シーズンのトッテナムは、開幕当初こそ好調を維持していたものの、中盤以降は徐々に失速。プレミアリーグでは上位をキープしているものの、FAカップやカラバオカップで早期敗退の憂き目に遭うなど不安定な戦いに終始している。そうした中、クラブは痛烈な体制批判を行なったコンテ前監督を3月末に解任。現在はクリスティアン・ステッリーニ氏が暫定指揮官を務めている。
トッテナムは現在、後任探しに着手しており、かつて同クラブを5年以上に渡って指揮したマウリシオ・ポチェッティーノ氏や、先月バイエルンを解任されたばかりのユリアン・ナーゲルスマン氏らの名前が新監督の候補として挙がっている。今回の報道によると、エンリケ氏の名前も後任候補としてリストアップされており、トッテナムは同氏の招へいを本格的に検討しているという。
エンリケ氏を巡っては、同じく新監督を探すチェルシーとの接触がかねてから報じられているものの、トッテナムは同氏の“ハイジャック”を狙っていると『テレグラフ』や『デイリーメール』は報道。エンリケ氏はトッテナムの後任候補リストの上位に位置づけられているとのことで、クラブ側は近日中に交渉を開始することを望んでいるという。両クラブの今後の動き次第ではあるが、エンリケ氏の招へいを巡って、場外で“ロンドン・ダービー”が勃発する可能性もありそうだ。
現在52歳のエンリケ氏は現役時代にレアル・マドリードやバルセロナでプレーし、2004年の引退後は指導者に転身。バルセロナ・アスレティック(バルセロナB)、ローマ、セルタの監督を歴任した後、2014年7月にバルセロナの指揮官に就任した。2014-15シーズンの“3冠”(ラ・リーガ、コパ・デル・レイ、チャンピオンズリーグ)を筆頭に古巣に数々のタイトルをもたらした。
2018年夏にはスペイン代表の監督に就任。2019年3月、娘の闘病に付き添うため一度退任したが、同年11月に復帰した。積極的にチームの若返りを図り、EURO2020ではベスト4に進出。しかし、優勝も期待された昨年のFIFAワールドカップカタール2022では、ベスト16敗退に終わり、大会終了後に退任が発表された。