チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝セカンドレグが18日に行われ、チェルシー(イングランド)はレアル・マドリード(スペイン)に0-2で敗れた。2戦合計スコアは0-4となり、2シーズン連続のベスト8敗退に。試合後、イギリスメディア『BT Sport』がチェルシーを率いるフランク・ランパード暫定監督のコメントを伝えた。
試合は立ち上がりからチェルシーが悪くない入りを見せ、11分にはフランス代表MFエンゴロ・カンテが決定機を迎えるも仕留められず。前半アディショナルタイムにもビッグチャンスが到来したが、スペイン人DFマルク・ククレジャのシュートはベルギー代表GKティボー・クルトワに阻まれた。チャンスを得点に結び付けることができずに後半に突入すると、60分にブラジル代表FWロドリゴに先制ゴールを決められてしまう。80分には再びロドリゴに追加点を許し、万事休す。ホームで敗北を喫し、CL優勝を成し遂げた2020-21シーズン以来の準決勝進出とはならなかった。
この敗北で、ランパード監督就任以降の成績は4戦全敗に。7戦未勝利と苦しい時期を過ごしている。イギリスメディア『アスレティック』によると、チェルシーの指揮官が就任から公式戦4連敗を喫するのは、クラブ創設から118年間の歴史の中で史上初だという。加えて、データサイト『Opta』によると、公式戦4連敗は1993年11月以来ののことに。今季の公式戦において無得点の試合数が合計「18」に到達しているが、これは1980-81シーズンに記録された無得点試合数「21」に次ぐ不名誉な記録だという。
試合後、ランパード監督は「60分間は本当に良いパフォーマンスを見せられた。決定的なチャンスもいくつかあったが、このレベルではそれを得点に繋げなければならない。このレベルの試合で負けた時、あまりパフォーマンスを褒めたくはないだろう。確かにこれが現実だが、進歩もあった」とコメント。「我々はこの大会で上を目指して戦った。今日、この瞬間は我々の夜ではなかったということなのだろう。選手たちはこの結果を受け入れ、再びこの舞台に戻ってきた時、私が伝えたことの意味を理解してくれるはずだ」と試合を振り返った。
また、課題となっている得点力不足について、ランパード監督は「努力が不足していたとは思わない。我々はボックス内で多くの人数をかけ、クロスボールに対しても適切なポジションをとっていた」と話した。「このクラブに戻ってきてから、初めて試合前に伝えたことを選手たちが完璧に実行してくれた試合だった。中盤のブロックも機能しており、これは今後のシーズンに向けて必要なことだ」と続け、敗れこそしたもののピッチ上での選手たちの取り組みに一定の評価を下している。
これで、今シーズンのチェルシーは残りのコンペティションがプレミアリーグのみとなった。残りのシーズンに向けて、ランパード監督は「チェルシーでプレーしているのだから、状況など関係なくどの試合でも全力を尽くさなければならない。今シーズンを戦い抜くために、誰一人として逃げることは許されない。繰り返すが、今日は60分間ほどワールドクラスの相手に対して素晴らしい試合ができた。そのレベルを維持しなければならない。そして、地道な取り組みを次に繋げていく必要がある」と語った。