ファビオ・パラティチ氏

 トッテナムは21日、マネージング・ディレクター(MD)を務めていたファビオ・パラティチ氏を解任したことを発表した。

 パラティチ氏は、ユヴェントスの強化部門の責任者を務めていた時のコロナ禍における経費削減を目的とした虚偽会計や不正なキャピタルゲインなどの疑いなどで、今年1月にイタリアサッカー連盟(FIGC)から2年半の活動禁止処分が下された。

 それでも、これはイタリアサッカー界での活動への処分であったため、2021年夏から在籍しているトッテナムでの活動に影響はなかった。しかし、先月に国際サッカー連盟(FIFA)はこの処分が世界的に影響されるように拡大したことを発表。これにより、パラティチ氏はトッテナムでの活動も禁止されることとなり、先月31日に休職することが発表されていた。

 動向に注目が集まっていたなか、トッテナムは「昨日(2023年4月20日)、イタリアサッカー連盟(FIGC)によるフットボール関連活動の禁止に対する控訴が棄却されました」と声明を発表。続けて、「活動禁止処分の適応範囲についての話し合いは続いている一方で、マネージング・ディレクターとしての職務を果たすことができないため、FIGCとFIFAの裁定に関する係争に集中するために即座に解任することを決断した」と説明した。

 これを受け、トッテナムのダニエル・レヴィ会長は「これはファビオと彼の家族にとってストレスの多い時期だった。我々は適正な手続きが守られるようにしたかった。ファビオはフットボールで生きてきた人間だ。我々は彼の幸運を願っている」とコメントを発表し、次のように続けた。

「年末の決算で説明したように、我々は数カ月前からフットボール事業の再構築を開始しており、先週にはすべての部門を統括するチーフ・フットボール・オフィサーにスコット・マンを任命したことを発表した。今後数カ月をかけてフットボール機能の強化を続けていく」