三笘薫が所属するブライトンは、クラブとして40年越しのリベンジに挑戦する。日本時間24日、FAカップ準決勝のブライトンvsマンチェスター・ユナイテッドが、フットボールの“聖地”ウェンブリー・スタジアムにて行われる。
トニー・ブルーム現オーナーの就任時点は3部に所属するなど、ブライトンは多くの時間を下部リーグで過ごしてきたクラブである。そんなシーガールズ(ブライトンの愛称)は、今から40年前の1983年にFAカップ決勝に進出。その時の対戦相手がマンチェスター・ユナイテッドであり、この大一番で敗れた悔しい過去がある。
ブライトンは雪辱を果たし、40年前に悔しい思いを味わったサポーターとともに、クラブ史上初のメジャータイトルを獲得できるチャンスを得た。この大一番に向けて、三笘薫をはじめ、選手・監督たちは強い意気込みを語った。
三笘薫「チャンスはある」
プレミアリーグ第29節ブレントフォード戦で、日本人の同リーグ1シーズン最多得点記録を更新(7得点)して波に乗る三笘は、FAカップでも絶好調を維持している。三笘は、FAカップでここまで4試合に出場し、全試合で得点に関与(2ゴール2アシスト)する活躍を見せている。
そんな日本屈指のドリブラーは「決勝に行くためにベストを尽くしたい」とクラブ公式サイトを通して語るなど、マンチェスター・ユナイテッドとの一戦に向けて気合十分だ。
三笘はマンチェスター・ユナイテッドを「素晴らしい相手」とし、「よりタフな試合となると思う」と最大限の警戒をしている。一方で「自分たちのフットボールができればチャンスはある」と自信ものぞかせる。プレミアリーグ挑戦1年目にして、イングランド全土を驚かせている三笘が、聖地でどのようなプレーを魅せてくれるのだろうか。
ブライトンは史上初のタイトルと欧州カップ戦出場を目指す
ブライトンの指揮官、デ・ゼルビ監督も試合前の会見で、「ウェンブリーで準決勝を戦う準備はできている」と意気込みを語っている。また「プレッシャーに慣れなければならない」「より大きくなるために競争する必要がある」とクラブの“その先”を見据えた発言もあった。シーズン途中の就任ながら素晴らしい成績を残す指揮官の手腕に注目したい。
ブライトンにとってマンチェスター・ユナイテッドとの一戦は非常に重要な試合となる。仮にFAカップを獲得するとなると、来季のUEFAヨーロッパリーグ(EL)出場権が与えられるため、同クラブ史上初のタイトルと欧州カップ戦出場の両方を手にすることとなる。
対するマンチェスター・ユナイテッドは今季、すでにカラバオ・カップ(イングランドのリーグカップ戦)のタイトルを獲得するなど、トーナメント戦での実績も十分だ。
果たしてどちらが6月に行われるファイナルへと駒を進めるのだろうか。
文・小柳津諒(ABEMA/プレミアリーグ)