「祭りで死んでも本望?」「プロ化が必要?」“マツリテーター”が考える祭りの未来
【映像】過去のだんじりの事故
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 街中をだんじりが走り抜け、勇壮さで知られる大阪府堺市のだんじり祭り。そんな伝統ある祭りで、4月16日に事故が起き11人が重軽傷を負った。

【映像】過去のだんじりの事故

 事故を受け、Twitterでは「ケガ人が出たり人の迷惑になる祭りは時代錯誤」「そもそもこんな危険なこと、何のためにやってるの?」など、だんじりに限らず、祭りそのものに対する疑問の声が上がった。一方で「伝統文化の継承は必要。時代に合わせてでも続けてほしい」という声も。

 ニュース番組『ABEMA Prime』では「今、祭りは必要かどうか」について、全国の祭りに参加するお祭り男や法律家と共に議論した。

■「危険」だから「魅力的」?

「祭りで死んでも本望?」「プロ化が必要?」“マツリテーター”が考える祭りの未来
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 祭りをファシリテートする「マツリテーター」として全国30地域、のべ100以上の祭りに参加して魅力を伝える「マツリズム」代表の大原学氏は「祭りとは『地域の円』だ。地域で暮らしている人たちが年に一度集まって一体感と達成感を育み、日常を楽しく過ごすことができる。非日常の一体感を作り出す唯一のものだと思う」と祭りの魅力を語る。

  続いて弁護士の南和行氏は「祭りには危険な面があり、近隣住民なども巻き込まれるリスクがある。とはいえ、そういう人を惹きつけるスリルとか、危険があるから維持されている面があるから難しい。逆にそういうスリリングなことがないお祭りで、跡を継ぐ人がいなくなって、『来年、この村では祭りが存続できない』とVTRが雪山を映して終わるといったパターンがいっぱいある」と祭りの危険性と危険ゆえの求心力を解説。

 EXIT兼近大樹は「外から見ていたら、命を大事にしろとか、身体を大事にしろと心配する人がいるし、迷惑がかかる人いっぱいいると言いたいけど、多分現場には『命を燃やしてでもこの瞬間輝きたい』という人はいっぱいいる。祭りは一瞬で目立てるアマチュアの競技。無茶をするだけでみんなが見てくれる面がある」

 大原氏も「日常では、あまり目立てなかったり、鬱屈した思いを抱えている人たちであっても、祭りだと主役になれる。いつもイケてない兄ちゃんとか、いつもは堅い感じの公務員の人とかが、怒号をあげてワーッとやっているところにヒロイズムを感じて、その子どもだとか近所の人たちが『こんな人だったの?』と驚くことがある」と同意した。

■ヘルメットをかぶればOK?

 危険性への対策について、兼近は「祭りをプロ化しちゃうっていう手はある。ボクシングとかもプロになってライセンスが必要になるから危険が減ってきて、止める人もプロで、ルールもある。ただ、それでやりたい人がどれだけいるのか」と発言。

 紗倉まなは「時代に合わせて、神輿のルートを変えるとか、雰囲気は壊れちゃうかもしれないがヘルメットを付けるとか、対策は考えられる。とはいえ、伝統がある分、変えづらいものなのか?」と質問した。

 大原氏は「やっぱりお祭りは一代のものではなくて、数百年続いているものもある。それを自分の代で変えてもいいのかという怖さみたいなものがあったりする。しかし、何を変えちゃいけなくて、何を変えてもいいのかという、その議論自体がこれまではなかったのは問題だと思う」と答えた。


(『ABEMA Prime』より)

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