ウィリアン・サリバ

 今季のプレミアリーグで優勝争いを演じているアーセナルは、“守備の要”を欠いた状態で26日に控えたプレミアリーグ第33節のマンチェスター・C戦に臨むこととなりそうだ。イギリスメディア『アスレティック』が24日に報じている。

 アーセナルは今季序盤から好調を維持し、2003-04シーズン以来19シーズンぶりのプレミアリーグ制覇が手に届く状況でシーズン終盤戦に突入。だが、9日に行われた第30節、2012-13シーズンを最後にプレミアリーグで白星を掴めていない“鬼門”『アンフィールド』で開催されたリヴァプール戦を2-2のドローで終えると、続くウェストハム戦、サウサンプトン戦も引き分けでタイムアップ。現在3戦連続ドローとなっており、2試合消化試合数が少ない状態で2位につけているマンチェスター・Cとの勝ち点差は「5」まで縮まった。

 次節はいよいよ“首位決戦”のマンチェスター・C戦だ。アーセナルが3戦連続ドローと足踏みしている中、マンチェスター・Cはチャンピオンズリーグ準決勝、FAカップ決勝進出を決めており、“3冠”も狙える状態でホームでの大一番を迎える。現在のチーム状況“のみ”で判断するならば、間違いなくマンチェスター・C有利と見る人々が多いだろう。

 加えて、アーセナルにとっては痛すぎるニュースも飛び込んできている。フランス代表DFウィリアン・サリバのマンチェスター・C戦欠場が決定的と報じられたのだ。サリバは今季開幕からブラジル代表DFガブリエウ・マガリャンイスとのコンビでアーセナルの最終ラインを支えてきた。だが、背中の痛みによって、3月16日に行われたヨーロッパリーグ(EL)・ラウンド16セカンドレグのスポルティング戦を最後に公式戦のピッチから遠ざかっている。『アスレティック』によると、現在もサリバは復帰の見通しが立っておらず、マンチェスター・C戦の欠場が濃厚だという。続く5月2日開催の第34節チェルシー戦にも間に合わない可能性が高く、状況次第ではピッチに立てないまま今シーズンを終える可能性もあるようだ。

 日本代表DF冨安健洋も右ひざの負傷により今シーズン残りの全試合を欠場することが決まっており、アーセナルは最終ラインの“人材難”に悩まされている。サリバ不在の最終ラインには、直近の5試合で先発しているイギリス人DFロブ・ホールディングが引き続き起用されることとなるだろう。今季の公式戦33試合の出場で3ゴールを挙げているサリバの欠場は間違いなく痛手で、ホールディングにかかる期待は大きい。2016年夏から在籍しており、“アーセナル歴”が現在のスカッドで2番目に長いホールディングが、サリバ不在を感じさせないパフォーマンスを見せられるかどうかにも注目だ。

 今季のプレミアリーグ優勝争いの行方を占う“大一番”、マンチェスター・Cとアーセナルの一戦は日本時間で26日の28:00(27日の4:00)にキックオフを迎える。