デイリー・ブリント、リュカ・エルナンデス

 バイエルンに所属しているオランダ代表DFデイリー・ブリントの今季限りでのバイエルン退団が決定的となっている模様だ。ドイツメディア『スカイスポーツ』が24日に報じている。

 今冬の移籍市場でアヤックスとの契約を解除し、フリートランスファーでバイエルンに加入したブリント。フランス代表DFリュカ・エルナンデスが右ひざ前十字じん帯断裂の大ケガに見舞われたことで、同選手の代役としてドイツの“絶対王者”に加わっていた。だが、今季のバイエルンはアメリカ代表DFアルフォンソ・デイヴィスが不動の左サイドバックとして地位を確立しており、センターバックでもオランダ代表DFマタイス・デ・リフト、フランス代表DFダヨ・ウパメカノが不動のコンビとなっていることから、ブリントはベンチを温める日々が続いている。

 ここまでブンデスリーガ4試合、DFBポカール1試合と計5試合の出場にとどまっており、先発出場したのはわずか1試合のみ。A・デイヴィスが22日に行われたブンデスリーガ第29節マインツ戦で左太ももを痛め、今シーズン中の復帰が絶望的となっていることから、今後は出場機会の増加も予想される。だが、チームには同じく冬の移籍市場で加入したポルトガル代表DFジョアン・カンセロも在籍しているため、出場機会が約束されているとは言えないだろう。

 このような状況の中、ブリントはわずか半年でバイエルンを離れることが濃厚だという。元々ブリントは半年間の短期契約で加入していたが、バイエルンに契約延長の意思はない模様だ。既にブリントの代理人は来季以降の新天地を探すべく動いていることが伝えられた。

 一方、長期離脱中のL・エルナンデスについては新契約の締結間近に迫っているという。同選手とバイエルンの現行契約は2024年夏までとなっていたが、今回新たに2027年夏までの契約にサインする見込み。左サイドバックとセンターバックを高水準でこなす同選手はクラブからの評価も高く、交渉はスムーズに進んだようだ。近日中に正式発表される予定となっている。

 FIFAワールドカップカタール2022ではオランダ代表の主力として活躍し、安定感のあるパフォーマンスを見せていたブリント。満を持して自身初となるブンデスリーガの舞台に足を踏み入れたが、バイエルンでの挑戦はわずか半年で幕を閉じることとなりそうだ。