ピエール・エメリク・オーバメヤン

 リヴァプール所属のブラジル代表FWロベルト・フィルミーノへの関心が伝えられたバルセロナだが、今夏の移籍市場で同選手の獲得に乗り出す可能性は低いようだ。24日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。

 現在31歳のフィルミーノは2015年夏にホッフェンハイムからリヴァプールに加入。すぐさま前線の主力に定着すると、ここまで公式戦通算360試合の出場で109ゴール79アシストをマークし、数々のタイトル獲得に貢献してきた。しかし、契約満了により今シーズン限りで同クラブを退団することが決定。来シーズン以降の去就には大きな注目が集まっている。

 そんなフィルミーノを巡っては、前線の補強を希望しているバルセロナが今夏の獲得で合意に達したとの噂が挙がっていた。しかし、『マルカ』によると、バルセロナはフィルミーノに関心を寄せておらず、今夏の獲得リストにも同選手の名前は含まれていないという。また、フィルミーノ側は数カ月前にバルセロナに“逆オファー”を提示し、入団を希望している旨を伝えたものの、クラブ側はこの要請を却下したようだ。

 そうした中、イギリスメディア『スカイスポーツ』によると、バルセロナはチェルシー所属の元ガボン代表FWピエール・エメリク・オーバメヤンに関心を寄せており、今夏の獲得を検討しているという。バルセロナはポーランド代表FWロベルト・レヴァンドフスキの競争相手となるストライカーの獲得を希望しており、チェルシーで十分な出場機会を得られていなオーバメヤンの動向を注視。シャビ・エルナンデス監督は、レヴァンドフスキとは異なるタイプのオーバメヤンが、新たな戦い方の選択肢をチームにもたらす可能性があると考えているようだ。

 現在33歳のオーバメヤンは、昨年1月にアーセナルを契約解除の上で退団した後、フリートランスファーでバルセロナに加入。シーズン後半戦24試合の出場で13ゴールを挙げる活躍を見せた。今シーズン開幕前にはチェルシーに加入したものの、ここまで19試合出場3ゴールという成績に留まっている。

 なお、オーバメヤンはチェルシーとの現行契約を2024年6月末まで残しているため、バルセロナが獲得を望む場合には移籍金の支払いが必要となる。両クラブともに財政的な問題を抱えているため、互いの思惑が合致せずに交渉が難局化する可能性もあると『スカイスポーツ』は指摘している。