水戸、ハノーファーと3年間の育成業務提携を締結「若きタレントの育成に大きなアドバンテージ」

 水戸ホーリーホックは28日、ブンデスリーガ2部所属のハノーファーと育成業務提携を締結したことを発表した。

 今回の育成業務提携は、両クラブの発展と人材育成を主目的としたもの。契約期間は2023年7月からの3年間で、水戸ホーリーホックに所属する若手選手が毎年1名、ハノーファーのU-23チーム(レギオナルリーガ所属:ドイツ4部リーグ相当)へとレンタル移籍し、そこでトレーニングや試合を通じて、トップレベルへのステップアップを目指していくことになるとのこと。また、そのほかにも本提携により、協働でのスカウティングシステムの構築やeスポーツを通じた交流、アカデミーからトップまでの指導者の研修や若手選手の短期留学の機会の提供、さらにそれぞれが持つノウハウやネットワークを共有しながら、両クラブのさらなる発展を目指していくことになるようだ。

 以下、リリース通り。

「水戸ホーリーホックはアカデミーから選手を育成し、地域の方々から愛されるクラブを目指しています。近年、多くの選手をJ1リーグ所属クラブへ移籍させるなど、国内では育成型クラブとしての実績を示してきましたが、さらにその成長の速度を上げ、可能性を広げていくことを目指したグローバル戦略として、海外クラブとの提携の可能性を探ってきました」

「そしてこの度、トップパートナーであるJX金属株式会社のグループ会社 TANIOBIS GmbH(本社: ドイツ・ゴスラー市、国内拠点: 常陸大宮市)が両クラブのパートナーになることで、この育成業務提携が実現することとなりました」

「ドイツは2000年にスタートしたと言われる育成改革により、その後、国内クラブで多くの若手選手の育成に成功し、2014年には4回目となるW杯優勝を果たしています。また欧州リーグの中でも厳しいライセンス制度を導入し、各クラブが身の丈に合った健全経営をしていることでも知られており、ハノーファー96が水戸ホーリーホックにとって模範になる部分が非常に多いことも、提携に至った要因の一つとなります」

 ハノーファーのスポーツダイレクター職に就くマルコス・マン氏は、今回の育成業務提携締結について以下のようにコメントしている。

「水戸ホーリーホックとの育成に関する業務提携は、両クラブにとって非常にポジティブなものだと確信しているからこそ、無事に締結できたことを非常に嬉しく思っています。この提携を実現するために尽力してくれた関係各位の皆様に心から感謝するとともに、これからの両クラブの交流がどのような未来を作っていくことができるかが非常に楽しみです」

 また、水戸ホーリーホック代表取締役社長の小島耕氏は、「この度、伝統あるドイツの名門クラブであるハノーファー96と育成業務提携を締結できることを心より嬉しく思っております」と語り、以下のように述べている。

Jリーグでは責任企業を有するクラブがトップグループを形成する中、水戸ホーリーホックのような地方市民クラブが生き抜いていくためには、常に様々な新しいチャレンジを続けていく必要性を感じています。我々は来年クラブ創設30周年という節目の年を迎えますが、今回のハノーファー96との提携は、若きタレントの育成に大きなアドバンテージとなるだけでなく、クラブの価値を高める大きなターニングポイントになると確信しています。最後に、我々のクラブにとって歴史的な転換期を実現するにあたり、多大なるご支援・ご尽力を賜りましたTANIOBIS GmbH様ならびにJX金属株式会社様には、心より感謝申し上げます」