今冬にバイエルンに加入したばかりのスイス代表GKヤン・ゾマーだが、早くも退団の可能性が浮上しているようだ。27日、『ビルト』や『キッカー』など複数のドイツメディアが伝えている。
ボルシアMGで約8シーズン半に渡って絶対的守護神として活躍していた現在35歳のゾマーは、今年1月に総額950万ユーロ(約14億円)と報じられた移籍金でバイエルンに電撃加入。ドイツ代表GKマヌエル・ノイアーを負傷離脱で欠く同クラブですぐさま正GKに定着し、加入後ここまで公式戦20試合に出場している。
バイエルンでもまずまずのパフォーマンスを見せているゾマーだが、自身のミスでピンチを招くシーンもしばしば。実際に現地時間21日に行われたブンデスリーガ第29節のマインツ戦では、自身のファンブルが原因となり同点弾を献上。また、ビルドアップでの安定感の無さも指摘されており、クラブOBからの批判が集中している。一部では、控えGKスヴェン・ウルライヒの先発起用を望む声も出ていると報じられている。
ドイツの“絶対王者”でなかなか本領を発揮できずにいるゾマーだが、なんとわずか半年足らずでのバイエルン退団の可能性が浮上しているようだ。クラブ側はこれまでのゾマーのプレーにそれほど満足しておらず、来たる夏の移籍市場での売却の可能性も視野に入れているという。『キッカー』はこうした現状を踏まえた上で「ゾマーが今夏に新天地へ向かう決断を下したとしても驚くことではない」と指摘している。
注目が集まるゾマーの去就だが、鍵を握るのはノイアーの復帰時期となるかもしれない。『ビルト』によると、先月に就任したトーマス・トゥヘル監督は、ノイアーの状態が万全であれば、新シーズンは同選手に正GKを託す可能性が非常に高いという。ノイアーが早期復帰を果たした場合、ゾマーは新シーズン開幕当初から控えに追いやられる見込みで、バイエルン退団の可能性はより一層高まると伝えられている。