レアル・マドリード

 コパ・デル・レイ(スペイン国王杯)決勝戦が6日に行われ、レアル・マドリードとオサスナが対戦した。

 レアル・マドリードは準決勝でバルセロナとの“エル・クラシコ”を2戦合計4-1で制し、最後に優勝を果たした2013-14シーズン以来となる決勝戦行きの切符を掴み取った。20回目の優勝を目指して決勝戦に臨む。一方のオサスナは18シーズンぶり、クラブ史上2度目の決勝戦進出。2004-05シーズンの決勝戦では延長戦の末にベティスに敗れており、今回はクラブ史上初のタイトルを懸けた大一番となる。

 レアル・マドリードは2日に行われたラ・リーガ第33節のレアル・ソシエダ戦でターンオーバーを実施した影響もあり、フェデリコ・バルベルデ、ヴィニシウス・ジュニオール、カリム・ベンゼマらが万全のコンディションで先発に名を連ねた。一方のオサスナも2日開催のバルセロナ戦をベンチで過ごしていたモイ・ゴメスやアンテ・ブディミルらがスターティングメンバーに並んでいる。

 試合は立ち上がりの2分に動く。レアル・マドリードは左サイド開いた位置でヴィニシウスがドリブルをスタート。巧みなタッチから相手をかわしてペナルティエリア左に侵入し、右足アウトサイドでマイナスへ折り返すと、最後はロドリゴが左足で押し込んだ。レアル・マドリードが幸先良く先手を取っている。

 その後はオサスナも悪くないシーンを作り、何度かシュートシーンを作り出す。だが、次の決定機もレアル・マドリードの左サイドから生まれる。ヴィニシウスが対峙したヨン・モンカヨラと入れ替わって左サイドを独走。左足でGKと最終ラインの間にクロスボールを送ると、待っていたロドリゴがダイレクトで落とし、最後はベンゼマが左足で狙う。コースを狙った一撃はGKセルヒオ・エレーラのビッグセーブに阻まれた。

 直後の26分にはオサスナにも決定機が訪れる。右サイドのタッチライン際でボールを残したルベン・ペーニャが右足で背後のスペースへスルーパスを送ると、エデル・ミリトンの前でボールに触ったアブデ・エザルズリがボックス内に侵入。GKティボー・クルトワの位置を見てファーサイドにループシュートを狙ったが、カバーに入っていたダニエル・カルバハルにクリアされた。前半はこのままレアル・マドリードの1点リードで終了している。

 後半に入るとオサスナが攻勢を強める。58分、右サイドからのクロスボールがファーサイドに流れると。ボールを拾ったエザルズリが再び中央へ送る。ここは弾き返されたものの、こぼれ球を狙っていたルーカス・トロが右足一閃。強烈な低弾道シュートがゴールを射抜き、オサスナが試合を振り出しに戻した。

 それでも、レアル・マドリードは慌てることなく反撃に転じる。70分、この日も再三チャンスを作っているヴィニシウスが再び左サイドを破るも、深い位置から中央への折り返しは跳ね返される。だが、こぼれ球を狙っていたトニ・クロースが右足でミドルシュートを放つと、このボールがディフレクションしてロドリゴの元へ。きっちりとゴールネットを揺らし、レアル・マドリードが勝ち越しに成功した。

 その後はオサスナも前に出る時間を作りながら、ベテランのカルバハルを中心にレアル・マドリード守備が気迫溢れたプレーを披露。これ以上の失点を許さず、試合はこのままタイムアップを迎えた。

 この結果、レアル・マドリードは9シーズンぶり20回目のコパ・デル・レイ優勝が決定。今季はラ・リーガでバルセロナに首位の座を譲っていたが、カップ戦で国内タイトルを獲得した。一方、オサスナは最後の最後まで追い上げながらも1点が遠く、クラブ史上初となる悲願のコパ・デル・レイ優勝は成し遂げられなかった。

 この後、レアル・マドリードは9日にチャンピオンズリーグ・準決勝ファーストレグでホームにマンチェスター・Cを迎え、13日には同じくホームで次節のラ・リーガのヘタフェ戦に臨む。一方のオサスナは13日に次節のラ・リーガでアルメリアとホームで対戦予定だ。

【スコア】
レアル・マドリード 2-1 オサスナ

【得点者】
1-0 2分 ロドリゴ(レアル・マドリード)
1-1 58分 ルーカス・トロ(オサスナ)
2-1 70分 ロドリゴ(レアル・マドリード)