好きになったら一直線、身も心もお金も惜しまない人もいる“推し活”。アイドル、VTuber、ゲームやアニメのキャラ、戦国武将から鉄道まで、その分野はさまざまだが、行き過ぎた活動が犯罪に結びついてしまうケースも。
推しとの距離、向き合い方について、4日の『ABEMA Prime』では当事者とともに考えた。
■「認知されたほうがより深い関係になれると思う」
社会人5年目で、女性アイドルとポムポムプリンの推し活に月10万円を投下しているササキさんは「私の周りでも推しがいるのが当たり前だ。友達になる時に『ジャニーズが好き』『女の子のアイドルが好き』とか、“推しは誰か?”から仲良くなっていくパターンが多い」と話す。
月収を超えるお金を使ってしまうこともあるそうだが、「女の子のアイドル3グループをメインで推している。あとサンリオキャラクターに会いに行くとか、グッズを買うとか。握手会やライブ、チェキのために使うことが一番多い」と内訳を説明。「社会人になって使える額が増えたので、学生の時より使い過ぎてしまっている感覚はある。ただ生活の一部なので、やめろと言われてもやめられない」という。
推しにかけたお金がファンの間で競われるのか。ササキさんは「10万円かけるのが良いことだとは思わないが、少しは貢献できているのかなと思う。私自身は競っている感覚はないが、『今日チェキを何枚撮った』とマウントをとっている人も見かけたりする」と明かした。
では、推しとの距離感についてはどのように考えているのか。「友達感覚というのはおこがましいが、会いに行って仕事の悩みなどを聞いてもらう存在だ。それで元気をもらえるし、認知されたほうがより深い関係になれると思う。もちろんアイドルの方に迷惑になるような行為は絶対にしたくないので、距離感が近くなりすぎないように気をつけている」。
■「競争心が湧かないように推しが同じファンとは繋がらないようにしている」
イケメン俳優ヲタクでライターの横川良明氏は「私は推しに会いたくない、いわゆる認知されたくないヲタクだ。舞台には通うが、ファンミーティングや握手会など接触を伴うイベントには絶対に行かないというルールを決めている。推しを神棚みたいに思っているので、崇めているだけで元気をいただけるというか。お金は使うが近づきたいとは全然思わない。どちらかというと、一生僕のことなんて覚えてなくてもいいぐらいの感じだ」と自身のスタンスについて説明。
一方、推しに費やすお金は「全然使ってしまってもいいと思っている」という。「月に15万円とか使う時もあるが、それで自分が楽しいというか、気持ちいいので。使うことで自分が満たされるのであれば、一般で言う月収の2割くらいまでのセーフティゾーンで楽しくやればいいと思う」。
では、推しとの距離感についてはどのように考えているのか。「推し活は承認欲求に繋がってくる。僕は同担拒否といって、自分と同じ推しのファンとは絶対に繋がらないようにしている。競争心が湧かないように、自分で線を引くようにしている」と語った。
■「『自分が満たされない』と思ったら1つのSOS」
行き過ぎた推し活について、横川さんは「『私が支えなきゃ』なんて思い上がり。現実を思い知らせるしかない」と厳しい指摘をしている。また、次のような状態になった時は活動を冷静に見直すタイミングだと促した。
「推し活は僕自身が幸せになるためにやっているので、『自分が満たされない』と思ったら1つのSOSだと考えている。こんなことを言っていながら、リア恋感情みたいなものがわくことはあるのだが、“えっ、この感情何?”と思った時にはやはり不純な何かが生まれていると思う。そういう時に一度クールダウンして、距離を置いてみては」
(『ABEMA Prime』より)
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