「嘘だろ、ヒジだ、ヒジ!」と思わず実況が声を上げる衝撃の大逆転劇が発生。ラスト15秒で全てをひっくり返され、うなだれる敗者には同情の声が。一方、終始打たれっぱなしにもかかわらず、あきらめずに勝利を手にした勝者には「奇跡の勝利だ」など、称賛の声が殺到した。
5月5日にタイ・バンコクで開催されたONE Championship「ONE Friday Fights 15」。ジョシュ・ヒル(イギリス) が サタンファー・シッソンピーノン(タイ)の試合は、3ラウンド試合終了間際にヒルがダウンを奪い大逆転勝利。「ほぼ負け確定」のなか、残り15秒に飛び出した唯一のダウンが勝敗を決定づけた。
1ラウンド、2ラウンドと中央で打ち合う展開。背も高く長いリーチを活かしたいヒルだが、組みも強く至近距離でコンパクトに当てるサタンファー相手にペースを握られるシーンが続く。パンチに仰け反り、ボディを露骨に嫌がる姿に「ヒルが勝つ未来が見えない」「大きいのにビビってる」など、やや辛らつ気味な声も並んだ。
しかし3ラウンド、それでも諦めないヒルに勝利の女神が微笑む。サタンファーが「これで勝てる」と確信したかボディ、ヒジを連打。さらにダメ押しの左ヒジで仕留めにかかった次の瞬間、防御のように差し出したヒルの左ヒジに勢いよく激突。残り15秒で起きた交通事故のような一発にサタンファーは後ろに崩れ落ちるダウン。思いの外ダメージは大きくフラフラの姿に、ABEMA実況アナウンサーの小出アキラも「嘘だろ〜」と絶叫した。
「嘘だろ〜」と言いたいのはサタンファーも同じ。反撃する時間もなくゴングが打ちなされるとロープにもたれ掛かり「マジかよ…」といった様子で、ただただうなだれた。
判定は終了間際のダウンが効いて3-0でヒルの勝利。試合を通じて圧倒したサタンファーだが、ニアダウンもなく決め手を欠いたなか、出合い頭で貰ったワンダウンが命取りに…。そんな不運な敗者に視聴者からは「これは可愛そう」「あれはラッキーエルボー」「ラウンドごとの裁定なら絶対サタンファー」などと同情の声が。一方、土壇場でひっくり返したヒルに対しては「最後まで何があるのか分からない」「奇跡の勝利」と称賛の声が寄せられた。
この記事の画像一覧



