ヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)・準決勝ファーストレグの2試合が11日に各地で開催された。
今大会“優勝候補”の一角と目されているウェストハム(イングランド)は、菅原由勢が所属しているAZ(オランダ)をホームに迎えた。試合は41分に均衡が破れる。AZは自陣でのボール奪取からシンプルに前に運ぶと、マイロン・ファン・ブレデローデ、スヴェン・マイナンスを経由してボールはタイアニ・ラインデルスの元へ。ペナルティエリア手前左寄りの位置から右足を振り抜くと、低弾道のミドルシュートがゴールネットを揺らした。
後半に入るとウェストハムが反撃へ。67分、ペナルティエリア手前左寄りの位置でボールを受けたルーカス・パケタが左足で浮き球のボールを送ると、ファーサイドで競り勝ったトマーシュ・ソウチェクが頭で折り返す。このボールをジャロッド・ボーウェンが頭で触ると、処理しようとしたAZのGKマシュー・ライアンの手が遅れて顔面に入ってしまい、ウェストハムにPKが与えられた。このPKをサイード・ベンラーマがゴール左隅に沈め、ウェストハムが試合を振り出しに戻した。
その後も攻撃を続けるウェストハムは76分、右コーナーキックがファーサイドへ流れると、ボールを拾ったデクラン・ライスがファーストタッチから中央へ浮き球の折り返しを送る。待っていたナイフ・アゲルドのヘディングシュートはゴールカバーに入っていた菅原に阻まれたが、クリアが小さくなったところをマイケル・アントニオが押し込んだ。最終的にはこのゴールが決勝弾となり、ウェストハムがホームで逆転勝利。菅原はフル出場となった。
もう一方の一戦では、今季の欧州カップ戦で躍進を見せている“セリエA勢”からフィオレンティーナ(イタリア)が登場。ホームにバーゼル(スイス)を迎えた一戦は、28分にアルトゥール・カブラウが古巣相手の“恩返し弾”を決め、フィオレンティーナが先制に成功。後半に入るとバーゼルが反撃へ。71分、敵陣でのドリブルでボールを持ち運んだアンディ・ディウフが自ら左足で狙い澄ました一撃を沈め、試合を振り出しに戻す。後半アディショナルタイムには、セットプレーの流れからゼキ・アムドゥニが逆転ゴールを叩き込んだ。試合はこのままタイムアップ。フィオレンティーナにとってはホームでのファーストレグを白星で飾れず、62シーズンぶりの欧州カップ戦タイトル獲得へ手痛い結果に。一方のバーゼルは大きなアドバンテージを手に本拠地へ帰ることとなった。
11日に開催された準決勝ファーストレグの結果は下記の通り。なお、セカンドレグは1週間後の18日に行われる。
▼ECL準決勝ファーストレグ
フィオレンティーナ(イタリア) 1-2 バーゼル(スイス)
ウェストハム(イングランド) 2-1 AZ(オランダ)
▼ECL準決勝セカンドレグ
バーゼル(スイス) vs フィオレンティーナ(イタリア)
AZ(オランダ) vs ウェストハム(イングランド)