エスパニョールvsバルセロナ

 ラ・リーガ第34節が14日に行われ、エスパニョールとバルセロナが対戦した。

 就任2シーズン目を迎えたシャビ・エルナンデス監督のもと、ラ・リーガ首位を快走しているバルセロナ。2位の“宿敵”レアル・マドリードとの勝ち点差は暫定「11」に開いており、仮に今節勝利すれば2018-19シーズン以来4年ぶりとなるリーグ優勝が確定する。今節は19位に沈むエスパニョールの本拠地に乗り込んでの一戦。“バルセロナ・ダービー”に勝利し、栄冠を勝ち取ることができるだろうか。

 最初の決定機は6分のバルセロナ。ハフィーニャのパスでボックス内右の深い位置へ抜け出したジュール・クンデがマイナス方向へ折り返し。待ち構えていたペドリが右足で合わせたが、シュートはわずかに枠の左へ。11分にはロナルド・アラウホのロングフィードを受けたアレハンドロ・バルデがボックス内左へ侵入。中央への折り返しをロベルト・レヴァンドフスキが合わせネットを揺らした。“エース”のリーグ戦20ゴール目でバルセロナが先手を取った。

 ボックス内右でボールを受けたペドリがドリブルでライン際まで持ち運び、ファーサイドへクロスを送る。待ち構えていたバルデが滑り込みながら合わせ、バルセロナが早くもリードを2点に広げた。その後もボール保持率で大きく上回るバルセロナが試合を優位に進めていく。エスパニョールはバルセロナの素早い攻守の切り替えや強固な守備に苦戦し、反撃の糸口を掴むことができない。

 40分にはセルヒオ・ブスケツのボール奪取からショートカウンターを発動。フレンキー・デ・ヨングが右サイドのスペースにスルーパスを送り、最後はハフィーニャの折り返しをレヴァンドフスキが押し込み、さらにリードを広げた。エスパニョールはアディショナルタイムにようやく決定機。右からのクロスにマルティン・ブライトバイテが合わせたが、GKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンの好セーブに阻まれ、追撃の1点とはならなかった。

 迎えた後半、エスパニョールが積極的な入りを見せたものの、53分にスコアボードを動かしたのはまたもバルセロナだった。敵中央付近でボールを受けたF・デ・ヨングがボックス内に柔らかいボールを入れると、飛び込んだクンデが頭でゴール右下隅に突き刺しネットを揺らした。大量ビハインドを負ったエスパニョールは73分、自陣からのロングフィードで相手DFラインの背後を取ったハビ・プアドがGKの頭上を抜くループシュートでネットを揺らす。当初はオフサイドの判定が下されたが、VARの結果得点が認められた。

 その後の試合はややオープンな展開に。エスパニョールは敵陣ゴール前に迫るシーンを増やし、何度か良い形でシュートまで持ち込んでいく。何人かの選手を入れ替えたバルセロナはボールを握りつつ、最前線のレヴァンドフスキを中心に何度か得点チャンスを創出する。選手を入れ替えつつも終始ゲームを優位に進めるバルセロナ。相手に大きなチャンスを与えず、冷静に時計に針を進めていく。

 後半アディショナルタイムにエスパニョールはホセルが1点を返すも反撃はここまで。試合はこのまま2-4で終了。ダービーに快勝したバルセロナが4試合を残して、4年ぶり通算27回目のラ・リーガ制覇を成し遂げた。次節、エスパニョールは21日にアウェイでラージョ・バジェカーノと、バルセロナは20日にホームでレアル・ソシエダと対戦する。

【スコア】
エスパニョール 2-4 バルセロナ

【得点者】
0-1 11分 ロベルト・レヴァンドフスキ(バルセロナ)
0-2 20分 アレハンドロ・バルデ(バルセロナ)
0-3 40分 ロベルト・レヴァンドフスキ(バルセロナ)
0-4 53分 ジュール・クンデ(バルセロナ)
1-4 73分 ハビ・プアド(エスパニョール)
2-4 90+2分 ホセル(エスパニョール)

【スターティングメンバー】
バルセロナ(4-3-3)
GK:テア・シュテーゲン
DF:クンデ、アラウホ(63分 J・アルバ)、クリステンセン(74分 M・アロンソ)、バルデ
MF:ブスケツ、F・デ・ヨング、ペドリ(89分 ケシエ)
FW:ハフィーニャ(62分 デンベレ)、レヴァンドフスキ、ガビ(75分 A・ファティ)