チャンピオンズリーグ(CL)・準決勝のセカンドレグのマンチェスター・C戦を翌日に控えた16日、レアル・マドリードに所属しているクロアチア代表MFルカ・モドリッチが前日会見に出席した。会見の模様をクラブ公式HPが伝えている。
昨季のCL準決勝に続いて今季もこの2チームが準決勝で顔を合わせることに。9日に行われたファーストレグでは、ブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールの目の覚めるような一撃で36分にレアル・マドリードが先手を取ったものの、67分にはマンチェスター・Cのベルギー代表MFケヴィン・デ・ブライネが地を這うようなミドルシュートを突き刺し、試合は1-1のドローで終わっていた。
ファーストレグを振り返ったモドリッチは「最初の20分間はあまり良くなかったが、その後は取り戻すことができたね。多分、相手も完璧ではなかったんだと思う。リードして、もう1点ほど決めるチャンスもあったが、最終的にはドローに落ち着いた。でも、最初から決勝に行けるかどうかはセカンドレグの出来次第だとは思っていたよ」と話した。「僕らはうまくいっている。突破の確率は五分五分だろう。多くのトッププレーヤーを擁する2つの偉大なチームの試合だから、細かいディテールが勝利を決めることになる。僕らは集中し、団結し、ベストを尽くさなければならない」と意気込んでいる。
また、レアル・マドリードは昨季のCLで前人未到14度目の“欧州制覇”を成し遂げた。今季も準決勝まで駒を進めている中、モドリッチは「CLではいつだって気持ち良くプレーすることができる。自分たちに自信があり、クオリティを信じているからこそ、僕らは何度もタイトルに手が届いているんだ。僕らは常にベストを尽くす」と胸を張る。加えて、クラブとしての“レガシー”が植え付けられていることがヨーロッパでの圧倒的な強さに繋がっていると強調した。
「このクラブのレガシーとは、歴史上獲得してきたすべてのタイトル、そして勝つかどうかに関係なく日々の努力や振る舞いのことだ。勝てない状況で何をするか、どう行動するかも非常に重要だと感じている。タイトルとは、自分たちが成し遂げたことを喜び、誇らしく思うこと。それを達成した術を褒め称えるものでもある。僕らはここでやってきたこと、成し遂げたことのすべてに満足していて、それが1つの時代を作っているのだと思う」
モドリッチ自身にとっても、今季優勝を果たせば自身6度目のCL制覇となる。現在クラブを率いるカルロ・アンチェロッティ監督の下だけでなく、かつてはジネディーヌ・ジダン元監督の下でもCL3連覇を成し遂げたが、「かつてジズー(ジダン氏)が直接、そしてビデオでも口にしていた“王朝”に関する言葉はよく覚えている」と明かす。「僕らは1つの王朝を築き、このような事実がさらなるモチベーションの増加に繋がるんだ。この大会でレアル・マドリードのためにプレーすることだけでも、僕自身はモチベーションが上がる。決勝まであと少しという時、すべてを出し切りたいと思うことに間違いはない。今、僕らは歴史的なことを成し遂げようとしているのだから」と続けた。
左太ももの負傷によりファーストレグの欠場も予想された中、モドリッチは驚異的な回復を見せて試合に間に合うことができた。「自分のコンディションにはより一層気を遣っている。重要な試合の前にケガをしてしまい、できる限りのことをしたいと思っていたんだ。それに、アトレティコ、ユベントスとの試合の前に負傷した2015年のことは今でもハッキリと覚えている。もう2度ととこのような試合を欠場したくなかったんだ」と率直な心境を明かすと、現在のコンディションに関して「問題ない」と言い切った。モドリッチ自身も、チームとしても万全の状態でセカンドレグに向かっていると主張している。
「このような試合は何度も経験しているけど、チームメイトや監督には自信と落ち着きがあり、自分たちの個性やクオリティを全面的に信頼しているように思えるんだ。それは僕が日々見てきたもので、今現在見ているものでもある。忘れられない試合にしたい。それは素晴らしい試合して、決勝に進むことだよ」