ティボー・クルトワ

 チャンピオンズリーグ(CL)・準決勝のセカンドレグが17日に行われ、レアル・マドリード(スペイン)はマンチェスター・C(イングランド)に0-4で敗れた。この結果、2戦合計スコアは1-5となり、CL2連覇を目指した今季の挑戦は準決勝で終了することが決定。試合後、UEFA(欧州サッカー連盟)の公式HPがベルギー代表GKティボー・クルトワのコメントを伝えた。

 本拠地『サンティアゴ・ベルナベウ』で開催されたファーストレグは1-1のドローで終了。ボールを握られる時間も少なくはなかったが、守備が機能し、攻撃時には2点目を決められるチャンスも少なくなかった。だが、セカンドレグは開始直後からマンチェスター・Cのペースで試合が進行。13分、21分とノルウェー代表FWアーリング・ハーランドに強烈なヘディングシュートを許しながら、クルトワのビッグセーブで難を逃れていた。だが、23分に左サイドを崩されてポルトガル代表MFベルナルド・シルヴァに先制点を与えると、前半終了間際にもB・シルヴァに決められてしまう。元ドイツ代表MFトニ・クロースのミドルシュートがクロスバーに嫌われた場面がレアル・マドリードにとって唯一のシュートだった。0-2で折り返した後半は敵に侵入する回数を増やしたものの、73分にセットプレーから失点。後半アディショナルタイムにもゴールを許し、スコアと内容の双方で完敗を喫していた。

 試合後、クルトワは「マンチェスター・Cが序盤から見せたパフォーマンスは、僕らが決して驚くようなものではなかったはず。確かに僕らはもっとしっかりとプレッシャーをかけられると思っていたが、簡単にボールを持たせてくれないことは想定済みだった。自陣のペナルティエリア内に押し戻されることも予想できていたんだ」と、マンチェスター・Cの入りは想像していたプランから逸脱していたものではなかったと主張。その上で「大きな問題は自分たちが攻撃的なプレーに移れなかったことだ。僕らはまったくチャンスを作れず、マンチェスター・Cはプレーしやすかっただろう」と続け、自身の視点でうまくいかなかった要因を明かしている。

「彼らは先制点を挙げたことで、少しばかり自陣で構える場面も増えたと思う。トニのシュートはクロスバーに嫌われてしまった。今季は昨季とは異なり、小さなことのズレでうまくいかない場面がいくつかあるんだ。ハーフタイムでは試合をひっくり返せると確信していたが、それぞれのパスでメリハリや丁寧さが欠けていた。そのようなプレーが続くと、僕らはその代償を払わなければならない」

 クルトワは敗因をより細かく把握するには「試合を振り返ってより深く分析する必要がある」としつつも、最後尾からチームを見て「彼らのセカンドボール回収数を減らす必要があったし、僕らもシンプルなパスをもっと成功させなければならなかった」と具体的な2つの敗因を明かしている。最後には「彼らは国内でも素晴らしいシーズンを過ごしている。僕らが100%でないのであれば、難しい試合になることは当然だ」とマンチェスター・Cを称えた。