アーロン・ラムズデール

 アーセナルが18日、同クラブに所属しているイングランド代表GKアーロン・ラムズデールと新たに長期契約を締結したことを発表した。

 クラブの“守護神”が長期契約にサインした。当初、アーセナルとラムズデールの契約は2025年夏までとなっており、1年間の延長オプションも付随していた。だが、クラブ側はこれまでのパフォーマンスとチームへの貢献度を高く評価し、さらなる長期契約の締結を希望。最終的には2022-23シーズンの終了前に交渉がまとまることとなった。なお、具体的な契約期間については公式に明かされていないが、移籍市場に精通するイタリア人記者のファブリツィオ・ロマーノ氏によると、2028年夏までの契約になっているという。給与も具体的な金額は不透明だが、『スカイスポーツ』によると約6万ポンド(約1024万円)程度だった週給が大幅に増加しているようだ。

 ラムズデールは1998年5月14日生まれの現在25歳。2021年夏にシェフィールド・Uからアーセナルへと完全移籍にて加入した。加入初年度のプレミアリーグでは第4節ノリッジ戦からドイツ代表GKベルント・レノ(現:フルアム)に代わってゴールマウスを任されると、以降はチームの守護神として活躍。今季はプレミアリーグ開幕から全36試合に出場しており、13回のクリーンシートを達成するなど、ここまで優勝争いを演じてきたアーセナルを最後尾から支えた。公式戦通算ではこれまで76試合に出場。イングランド代表の一員としてFIFAワールドカップカタール2022にも参加した。

 今回の新契約締結に際し、アーセナルを率いるミケル・アルテタ監督はクラブ公式HPを通して「アーロンが新契約にサインしたことを、我々全員がとても喜ばしく思っている。この2年間でアーロンが成長した姿は、パフォーマンスやその貢献度、そしてクラブへの全体的な適応度において並外れたものだった。若いチームの中で、最高の才能を持つ選手とともに、我々の未来を築き続けることができるのは素晴らしいことだよ。アーロンがが選手として、人としてこのクラブでもっともっと楽しめることを我々全員が心待ちにしている」とコメントを発表した。

 ラムズデール自身も契約延長を受けてコメントを発表。アーセナルとの長期にわたる契約を結び、喜びの声を明かした。

「大きな誇りであり、そのために働いていると言っても過言ではない。常に次のステップを見つけ、共に前進していきたいと思えるクラブだ。在籍期間が1カ月だろうと4年間だろうと関係なくね。加入してから2年間で新契約を結べたことを嬉しく思っているよ。あと何年か経ったら再び契約を結び、このクラブとともに夢を見続けたいね」

 また、昨季の加入当初を振り返ったラムズデールは「心の底では、周囲に否定的な意見が多いことも知っていた。アーセナルと対戦した3〜4試合を除くと誰も僕の試合なんて見ていなかったからね」と吐露。だが、前述の通りシーズンの早い段階でラムズデールは正守護神の座を射止めることに。「自分の力を発揮する準備はできていた。去年はベルントと良い勝負ができてし、間違いなくGKには競争が必要なんだ」と明かしつつ、ファン・サポーターからもらった声援が原動力となったと主張した。

「デビュー戦の(カラバオ・カップ2回戦)ウェスト・ブロム戦でプレーした時、もうネガティブな感情は消え去っていたね。なぜなら、ファンは僕にチャンスを与え、僕が必要としていたサポートを与えてくれるとわかっていたからだ。あの夜、ファンのみんなはすぐに僕の名前を歌ってくれたし、僕自身も思わず走り出す準備ができていた。アーセナルのユニフォームを着れば、みんなはチャンスを与えてくれる。そして、僕はパフォーマンスでみんなを喜ばせるために全力を尽くすことができるんだ。ありがたいことに、みんなとは早い段階から絆で結ばれていた」