【プレミアリーグ】ニューカッスル4-1ブライトン(日本時間5月19日/セント・ジェームズ・パーク)
ブライトンの敗因は明らかにセットプレーからのミスだった。ABEMAで解説を務めた元北朝鮮代表・鄭大世氏は、試合後の『Today's Selection』のコーナーで、前半終了間際にニューカッスルがセットプレーから追加点を奪った場面を注目ポイントとしてチョイス。「こうなったら守りようがなくなる」と指摘した。
ニューカッスルが1-0とリードして迎えた45+2分、ブライトンFWウンダヴが不用意なファウルで相手にファウルを与えた。まずこのプレーに対してABEMA解説の鄭大世氏は「相手がセットプレーが強いという情報が入っている中で安易な守備をしてしまった」と同選手の怠慢な守備を指摘した。
続けて鄭大世氏は「ブライトンはゾーンで守っていて、後ろにカイセド、ウンダヴの2選手がいます。ニューカッスルはそこに(198cmの)バーンと(193cmの)ボトマンが入ってくる。両チームで20cm以上の身長差がある時点で勝てますよね」と分の悪さについて言及した。
また「大外の場合は、相手を前に置けるから上に乗っかってヘディングができる。ヘディングが強い選手がよくやる。(実際にプレーを見てみると)カイセドが倒され、ウンダヴも前を気にしているので、相手2人がドフリーの状況で勝負あり。トリッピアーもそこを狙っている。こうなったら守りようがない。これはもう入りますよね。ニューカッスルとしては作戦通りのゴールとなりました」と、ニューカッスルの狙いとブライトンの弱点が露呈した場面となった。
クリス・ヒュートンが率いていたブライトン昇格時のチームは、どちらかといえば古き良き英国スタイルのチームで、ダンクとダフィ(現フルアム)の両大型CBが攻守においてセットプレーで強さを発揮してきた。ところがグレアム・ポッターが監督に就任してから最終ライン、そして最前線に空中戦の強い大型の選手が減り、結果として攻守においてセットプレーが強みではなくなった。
実際にデータサイト『Who Scored.com』に掲載されている今季のスタッツを見てみると、セットプレーからのゴールはリーグ最下位の4ゴール。失点は9とリーグ10位のスタッツではあるが、この試合の先制点の場面のようなオウンゴールはセットプレー守備からの失点と換算されないため、実際はもっと多いはずだ。ちなみにオウンゴールはリーグワーストの6と、ボール跳ね返しきることができずに失点をしているケースも多い。
この弱点を隠すためには、鄭大世氏が冒頭に述べた相手がセットプレーが強いという情報が入っているなかで安易な守備をしてしまった」というコメント通り、相手に危険な位置でセットプレーを与えないということが重要になってくる。
(ABEMA/プレミアリーグ)