「硬いモノを真っ二つに!」と聞くと、空手や居合いの達人などの“スゴ技”を思い浮かべる人も少なくないと思うが、こうした“スゴ技”を持つのは、なにもそうした面々だけではない。
見るからに人力では動かせなさそうな巨大な大理石を前に、なにやら作業をしている様子の男性。彼は大理石にハンマーで淡々とくさびを打っていく。しかし彼がくさびを叩くうちに、徐々にその響きは高音に…そこで手を止めて、しばし、石の様子を見守る男性。すると、楔が落ちる小気味良い音と、ゆるやかな低音を響かせながら、大理石が真っ二つに。実はこの人物、くさびを使って石を割る職人の高木嗣人さん(高木工房)。