ブラヒム・ディアス

 ミランがレアル・マドリードからレンタル加入中のスペイン人MFブラヒム・ディアスの買い取りに向けて、近日中に交渉を開始するようだ。21日、イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』が伝えている。

 現在23歳のB・ディアスはマンチェスター・Cのアカデミーで育成年代を過ごし、2019年1月にレアル・マドリードに移籍。2020年夏にミランにレンタルで加入すると、以降は同クラブでのプレーを続け、昨シーズンからは背番号「10」を着用している。今シーズンはここまで公式戦43試合に出場し7ゴール6アシストをマーク。チャンピオンズリーグ(CL)のベスト4進出にも大きく貢献した。

 そんなB・ディアスのレンタル移籍期間は6月末で満了を迎える。今シーズン終了後の去就に大きな注目が集まっているが、報道によるとステファノ・ピオリ監督を含めたミラン幹部は同選手の残留を熱望。近く買い取りに向けた交渉を開始する見込みと伝えられている。なお、選手本人はミランでのプレー継続を前向きに検討している模様。先日には自身の去就に関し「僕はここでとても幸せだよ」などとコメントしている。

 しかしながら、B・ディアスをめぐる交渉は一筋縄ではいかない可能性が高いようだ。報道によると、今シーズン終了後に行使可能な2200万ユーロ(約33億円)程度の買い取りオプションを保有しているミランだが、この金額の値下げを希望しているという。具体的な買い取り額としては、1800万ユーロ(約27億円)から2000万ユーロ(約30億円)を要求しているようだ。しかし、レアル・マドリードがこの要求に応じるか否かは不透明。一部では、2700万ユーロ(約40億円)の呼び戻しオプションを保有しているとも伝えられており、金銭面で簡単に合意に達する可能性は低いと見られている。

 なお、レアル・マドリードがB・ディアスを来シーズン以降の戦力として捉えているかは不透明だという。近日中にミラン側との交渉に臨むとされているB・ディアスだが、その後はレアル・マドリード側とも自身の将来に関する話し合いを行う予定とのこと。ミラン側は選手自身の要望に加え、レアル・マドリード側の動向も注視しながら交渉を行う必要があると『ガゼッタ・デロ・スポルト』は指摘。その上で「決して簡単な交渉ではなく、取り組むべきことが多くある」と伝えている。