ユヴェントス

 イタリアサッカー連盟(FIGC)は22日、ユヴェントスに対し勝ち点「10」の剥奪処分を課したことを発表した。

 コロナ禍における経費削減を目的とした虚偽会計や不正なキャピタルゲインなどの疑いでトリノ検察から調査を受けていたユヴェントスでは、会長を務めていたアンドレア・アニェッリ氏や副会長のパヴェル・ネドヴェド氏らクラブ役員が2022年11月に総辞職。その後、今年1月にイタリアの連邦控訴裁判所(CFA)はユヴェントスから勝ち点「15」を剥奪することを決定し、不正が行われた当時同クラブで強化部門の責任者を務めていたファビオ・パラティチ氏に2年半、アニェッリ氏らに2年、ネドヴェド氏らに8カ月の活動禁止処分を言い渡した。

 勝ち点「15」剥奪処分により、セリエAで3位から10位まで順位を落としたユヴェントスは、CFAの決定を不服とし、イタリアのスポーツ最高裁判所に控訴。その結果、同裁判所は4月に処分の保留と再調査を命じる旨を発表した。勝ち点「15」を取り戻したユヴェントスは処分保留前の7位から一気に3位まで浮上。その後も勝ち点を積み重ねると、第35節終了時点ではすでに優勝が確定しているナポリに次ぐ2位につけていた。

 しかしながら22日、CFAはユヴェントスに対して再び処分を課すこと決定。同クラブは同日開催のセリエA第36節エンポリ戦のキックオフ直前に、勝ち点「10」剥奪を言い渡された。この決定により、ユヴェントスの勝ち点は「69」から「59」まで減少し、順位も7位まで下降。敵地で行われたエンポリ戦でも1-4の大敗を喫し、残り2試合の現時点でチャンピオンズリーグ(CL)出場圏内の4位ミランとは「5」ポイント差がついている。

 なお、FIGCの発表によると、ネドヴェド氏ら不正当時の幹部7名には無罪判決が下されたとのこと。しかし、パラティチ氏やアニェッリ氏の名前は無罪判決となった7名の中には含まれていない。