「ダウン→即、立ち上がる→脱力して再びダウン」不器用な敗戦に「嫌いじゃない」エール殺到
【映像】2度のダウンで“脱力”KO 意識を刈り取る戦慄のヒザ
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 突き上げのヒザに脳を揺らされながらも本能のパンチで反撃するも、追い撃ちの連打を浴びて腰から崩れ落ちるダウン。直後に意地を見せてすぐに立ち上がるも…足元おぼつかず、脱力して再び撃沈KO。ダウンカウントの時間で回復を図らない不器用な戦いぶりに視聴者からは「それでも嫌いじゃない」とエールのコメントが寄せられた。

【映像】2度のダウンで“脱力”KO 意識を刈り取る戦慄のヒザ

 5月20日に後楽園ホールで開催された「Krush.149」。堀井翼(K-1ジム五反田チームキングス)とSEIYA(POWER OF DREAM)の対戦は1ラウンド、アゴへのヒザでワンダウンを喫したSEIYAが、2ラウンドに同じヒザを叩き込んで逆転KO勝ちを収めた。

「ダウン→即、立ち上がる→脱力して再びダウン」不器用な敗戦に「嫌いじゃない」エール殺到
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 前日計量を失敗した堀井、その後計量をクリアしたものの、中村拓己K-1プロデューサーから「シャバい」とキツイひと言も飛び出した。本人は「体調はバッチバチに良い、明日お楽しみに」と話し、試合で結果を示すと宣言した。一方、一度は格闘技を辞めようと決意したSEIYAだが、厳しい環境を求めPOWER OF DREAMに移籍。不退転の決意で臨んだ試合だ。

 序盤は堀井が足を使いながら前に出てジャブを連打する軽快な滑り出し。やや堀井のプレッシャーに押されたSEIYAもローを飛ばし、パンチで一気に前に出るが、ここに堀井がドンピシャのヒザを合わせて最初のダウンを奪う。

 強烈なヒザがアゴを捉え一度は天を仰いだSEIYA。ダウンカウント8でファイティングポーズを取るが、リプレイを見たABEMAの解説・石川直生とゲスト解説の森坂陸が口を揃えて「ガッツリ入ってる。よく立った」と驚きを隠せない様子。不安が残るSEIYAだが、がっちりガードを固め、ロー、ミドル、前蹴りで距離を取りながらなんとか第1ラウンドを凌いで見せた。

 2ラウンド、堀井の積極性が目立つが、後半両者クリンチが目立つ膠着状態に注意を与えられ残り20秒。SEIYAが下から突き刺すような左ヒザを突き上げると、これが効いた堀井の動きがストップ。堀井も意地を見せ本能で右のパンチを返すが、SEIYAの追撃を受けて勢いよくコーナーに吹っ飛び前のめりのダウン。

 ダウンカウントが始まるや否や、すぐに立ち上がった堀井だが、身体に力が入らず腰から落ちて再びダウン。立ち上がり「まだやれる」とアピールするもレフェリーが危険と判断して試合を止めた。

 序盤から善戦を見せた堀井だが、粘り強さをみせたSEIYAの渾身のヒザ一発に泣いた試合。森坂も「堀井選手悔しいだろうな…」と心情を慮った。

 スローリプレイで見ると、堀井はアゴへのヒザで脳を揺らされたまま根性でリカバリーし、本能で右のパンチを返そうとしている。効いた状態ですぐに立ち上がったことも勝敗を決定づけた。

 視聴者からも「勝ってたのに打ち合うところが堀井らしい」や「すぐ立とうとするから…」「回復を待てばよかったのにな」と不器用な戦いぶりを惜しむ声。さらに「俺はそんな堀井が嫌いじゃないぞ」とガッツへの応援コメントも寄せられた。

 ともあれ、SEIYAはこの勝利で2020年から約3年続いた泥沼の4連敗から脱出し新たなスタートラインに立った。一方、堀井は2連敗。戦績も8勝8敗3分と勝ち負けが並んだ。「喧嘩に勝ったけど、勝負に負けた。1分なら勝ってぜ」と試合後SNSでつぶやいた堀井だが、見せ場を作ったことも確か。決して「シャバい」試合内容ではなかった。

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