イングランドサッカー協会(FA)が、ブレントフォードに所属するイングランド代表FWイヴァン・トニーによる賭博規則違反の詳細を発表した。イギリス『BBCスポーツ』は、同クラブを率いるトーマス・フランク監督のコメントも併せて伝えている。
現在27歳のトニーは、2020年夏に当時2部のブレントフォードへ移籍。2020-21シーズンには得点王を獲得するなど活躍し、同クラブを史上初のプレミアリーグ昇格へ導いた。今シーズンもリーグ戦33試合に出場し20ゴール4アシストを記録するなど攻撃陣を牽引。3月にはイングランド代表デビューも果たしていた。
そんな同選手は、合計262件の賭博規則違反でFAから起訴されており、17日に8カ月間に渡るサッカー関連活動の出場停止と、5万ポンド(約860万円)の罰金処分が下された。なお。出場停止期間が残り4カ月となる2023年9月17日から所属クラブでのトレーニングのみ参加することができる。
今回FAは、賭博規則違反の詳細を発表した。賭博の隠蔽を行ったトニーには、当初15カ月の出場停止処分が科される予定だった模様。しかし、同選手が全ての容疑について有罪を認めたことに加え、ギャンブル依存症と診断されたことにより、8カ月間へ軽減されたと伝えている。
また、賭博を行ったとされる262件の内容も公表。そのうちの29件は、トニーが当時所属していたクラブ(レンタル元も含む)に対して行われていたとされ、13件は自チームの敗戦に賭けていたようだ。
同選手への罰則に、ブレントフォードの指揮官を務めるトーマス・フランク監督は「サッカーとギャンブルの関係は見直す必要がある」と述べつつも「確かにイヴァンは間違いを犯したが、理解できないのは、最初の4カ月間に彼が全くサッカーと関われないことだ。それで何の得がある?更生させたいなら教育を与え、何か行動する必要がある。今、彼は一人で取り残されている」と処分内容の一部に不満があることを明かした。