「オーバードーズに加えて大麻急増」 トー横の防犯ボランティア団体代表が語る実態 「中学生も手を出す」目を覆うような状況
【映像】トー横で“大麻まん延”の実態 徳永容疑者の人物像
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 新宿・歌舞伎町の通称「トー横」に通う高校生を連れ去り、親から身代金を奪い取った疑いで、指定暴力団・住吉会系組員の三枝丈人容疑者、「トー横キッズ」のまとめ役を自称する徳永晋太郎容疑者ら4人が逮捕された。事件の背景として浮かぶのは、未成年を使っての大麻売買。徳永容疑者が「手下」として、子どもたちを使っていたという証言が相次いでいる。

【映像】トー横で“大麻まん延”の実態 徳永容疑者の人物像

 いまトー横で何が起きているのか。その実態を防犯ボランティア団体「オウリーズ」代表のA氏に聞いた。オウリーズは、子ども食堂の運営をはじめ、親からの相談、行政との連携、警察への情報提供などを行う団体だ。2022年7月ごろに発足し、メンバーは約40人。大学生や専門学生が多いが、弁護士や児童相談所職員もいるという。

 トー横では以前から、市販薬などを過剰摂取する「オーバードーズ」がはびこっていたが、ここに来て、大麻のまん延も進んでいるそうだ。

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「今年の2〜3月は、普段は(薬物に)手を出さないような中学生が、大麻欲しさに路上買春してしまうような、目を覆う状況だった。オーバードーズは続いていて、それに加えて違法薬物がまん延している。もともと大麻をやる人はいたが、急速に増えた」(オウリーズ代表のA氏)

 徳永容疑者は10年ほど前から歌舞伎町に出入りしていたようだが、A氏らは、今春に明らかになった未成年を使っての特殊詐欺事件で確認したという。2022年の夏から子どもたちを悪さに誘い、冬以降に大麻や管理売春など「悪の限りを尽くす感じ」になった、とA氏は語る。なお徳永容疑者は、いわゆる「半グレ」とみられている。

 トー横で売りさばかれている大麻は、どこから仕入れているのか。A氏は、歌舞伎町には暴力団関係や外国人、「地回り」と呼ばれる人物がいて、彼らから簡単に入ってきてしまうといい、今回は「手下のキッズ」を売人としていたため、その友人関係から大麻がまん延したようだ。

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 かつてトー横には、少年少女への炊き出しなどを行う団体の代表で、「ハウル」と呼ばれる人物がいた。ハウル氏は2022年6月、少女にみだらな行為をしたとして逮捕・起訴されたが、初公判を前にした11月に体調が急変し、東京拘置所内で亡くなっている。

 彼が姿を消したことによって、治安が悪化した側面はあるという。A氏は「(逮捕直後の)7月くらいは広場がひどい状態。ゴミの山で、行政もどうしようもない状況だった」と振り返る。警察の動きについても、部署ごとの情報共有などの連携が取れていない側面があると指摘する。

 A氏によると「トー横キッズ」そのものの人数は変わらないが、家庭で虐待を受けたり、学校に居場所がなかったり、といった問題を抱えた子どもは絶えず訪れるという。以前はコンビニの前にたむろしていた子どもたちが、コロナ禍やスマホの普及もあって、地域を出てトー横に来るようになった事情もあるようだ。

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「完全に育児放棄されている場合だと、児童相談所で一時保護されて、児童福祉施設に出る。しかし、親が出てきて中途半端に一時保護から家に帰ってしまったりすると、問題が進展してしまう」(A氏)

 トー横が抱える課題は、法律や児童相談所などの現状もあり「非常に難しく、簡単に解決できない」というが、「目の前にいる子どもたちを泣かせちゃいけない。助けなきゃいけない」との思いも強い。また「トー横キッズ」自身のみならず、その親を通じたサポートも重要だと語る。

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「親は実際に悩んでいる。なかには大麻にハマってしまった子どもを、どうにかするために『逮捕してほしい』と泣きながら訴える方もいる。うちが(悩んでいる親と)つながれば、やれることはいっぱいある。ぜひ連絡していただけたら」(A氏)

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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