「レクサス オーダーしました」
「凄いな。フェラーリもあるのに」
「ポルシェもあるですかすw」
「今日のルイ・ヴィトン、830万円落ちるって!!凄い金額やな 私のカード切れるかな」
「いずれにせよダイジョウブ。裏金でぜーんぶ処理するから」
これは、楽天モバイルが裁判所に申し立てた際の資料に記されていた楽天モバイルの元部長・佐藤容疑者と妻の智子容疑者のやり取りだ。
6月1日、楽天モバイルを巡る巨額詐欺事件で逮捕・起訴された夫からおよそ6600万円を受け取ったとして佐藤智子容疑者が逮捕された。佐藤容疑者らがだまし取った金と知りながら不正に受け取った疑いが持たれている。
佐藤容疑者の自宅は港区のタワーマンションで、警視庁によると、ここから多数の高級ブランド品が見つかった。警視庁は智子容疑者がブランド品など1億円以上を購入していたとして調べている。
2人の金銭感覚はなぜこれほどまでに麻痺してしまったのだろうか? ニュース番組『ABEMAヒルズ』では、精神科医の木村好珠氏に聞いた。
「心理用語には『メンタルアカウンティング』というものがある。これは、コツコツ努力して稼いだ10万円と宝くじで手に入った10万円とでは、いざ使うとなった時に“価値”が変わってくる、というもの。コツコツ努力した場合『努力して稼いだ』という『経験の価値』もあるが、パッと手に入ったものにはそれがないため、使うことへの抵抗感がなくなる。今回のケースでは、努力をすることなく金を手にするようなことを繰り返したことで、お金に関する認知が歪み、『お金=簡単に手に入るもの』となったのでは」
大きなお金が入ると人の金銭感覚は必ず麻痺してしまうのか?
「自分の努力に見合うお金が入る分には問題ない。『自分の努力によって手に入った』という認識を失くさないことが大事」
例えば、大きく年収が上がっても生活レベルは上げないほうがいい?
「『できる範囲内で上げる』のはいいが、無駄遣いをすると慣れてしまうので注意が必要だ」
楽天モバイルの事件では夫婦共に逮捕という結果になったが、どちらかが止める、というのは難しかったのか?
「今回の事件では夫婦両方とも甘い蜜を吸っていた。もしこれが片方だけが蜜を吸っていたら妬みが生じて結果が変わったかもしれないが、『夫婦』では2人で共有しやすい。『訴えたら自分も贅沢ができなくなる』ということで妻の方も動けなかったのでは」
(『ABEMAヒルズ』より)
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