1ラウンド開始わずか34秒で相手をなぎ倒す“綺麗すぎる”高速の左ハイ。衝撃の失神KOに実況席から「スローでも普通に速い!」と驚きの声が上がった。
6月9日にタイ・バンコクで開催されたONE Championship「ONE Friday Fights 20 」。ジャイシン・シットナヨックパンサック(タイ)とジャン・ジンフー(中国)の対戦は1ラウンド、ジャイシンが戦慄の左ハイでジャンを秒殺KO。タイ国軍兵士で現役ファイターのジャイシンがONE初参戦のジャンを“秒”で沈めてみせた。
ゴングとともに一気に距離を縮めたジャンが先手でボディへの連打。対するジャイシンは下がりながらのミドル。積極的に距離を縮めるジャンが相手のローキックに右ストレートを飛ばすが、ジャイシンがその打ち際を狙いすましたように左ハイを一閃。“グシャ”という炸裂音とともにジャンは前から崩れ、うつ伏せになり失神。レフェリーが即座に試合を止めると場内は騒然となった。
開始わずか34秒のKO劇。ジャイシンは相手へのリアクションのロー2発とミドルキック。さらに仕留めの1発と蹴り4発の省エネ攻撃で相手を完全に眠らせてみせた。
一方、倒されたジャンは、レフェリーがストップをかけた直後にはっと我に返りピクリと身体を起こすが、時すでに遅しといった様子。圧巻のKO劇にABEMAゲスト解説・雅駿介は「マジか…マジか…」と一瞬言葉を失うも「蹴りが速すぎる。ジンフー選手の顔はありますか? 飛んでっちゃった位の勢いだった…」と独特の表現で衝撃の瞬間を語った。
加えて雅の「スローでも普通に速い!」という指摘どおり、リプレイ映像のスロー再生でも十分速く見える蹴りに視聴者も「スローでこれはエグい」「ジャンはガードすらできなかった」と反応した。
さらに雅は「蹴った後に足が引っかかっても一切バランスが崩れない」と勝ったジャイシンの体幹の強さを力説すると実況の齋藤寿幸アナウンサーも「綺麗すぎるハイキックでしたね…」と頷いた。
試合後にはファイティングボーナスおよそ140万円も支給されたジャイシン。雅も「あれでボーナスがなかったら何がボーナスになるんでしょう」と秒殺勝利を称えつつ納得した様子だった。