試合開始から徹底したカーフキックに左足が音を上げ、耐えきれず“ぐにゃり”…前のめり悶絶ダウン。根性で立ち上がるもさらに鬼のような追いカーフ2発で撃沈。デビュー戦同士の無慈悲な破壊シーンに視聴者からは「デビュー戦でカーフキック地獄はトラウマになりそうだ…」と同情の声が聞かれた。
6月16日に後楽園ホールで開催された「Krush.150」。吉村匠(TAD)と菊地海斗(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)の対戦は2ラウンド開始直後に菊地がカーフキックで2ダウンを奪いノックアウト。新鋭同士の対決を制した。
吉村は前回4月のプロ初戦が対戦相手のドクターストップで無効となり仕切り直し。16歳の菊地とのデビュー戦対決だ。開始から菊地が細かい左ジャブとローを見せると、吉村もワンツーで返す。強いプレッシャーをかけながら菊地はカーフキックを連発。吉村がロープを背にしながらパンチで返すが、菊地が相手の打ち終わりに強烈なカーフで削り続ける。
1ラウンド終了、徹底したカーフ攻撃に吉村が足を引きずりながら自陣に戻る様子も。リプレー映像でもカーフを被弾し続けた左足は棒のように伸び切っており、試合を中継したABEMA視聴者から「足大丈夫か?」「もう足が効いてきたな」といった心配の声も聞こえる。
2ラウンド、相手が傷んでいる姿をみた菊地は一気に距離を縮める。ミドルキックやワンツーで意識を散らしつつも、吉村の反撃の打ち終わりに鬼のようなカーフを叩き込む。
軸足がフラフラ状態でもボディ打ちなど意地を見せた吉村だが、菊地の左足へのカーフで力尽きたように、前にうずくまるようにぐにゃりとダウン。気持ちで立ち上がるが、パンチに合わせ2発のカーフ追加で前から崩れ落ちた。
デビュー戦にも関わらず一貫性のある攻撃で対戦相手を倒しきった菊地には「恐るべき16歳」「カーフで破壊はKrushらしい」と称賛の声。一方、敗れた吉村にも「最初のダウンから立ったのは根性があった」「2人とも技術は高かった」といった声も。
ABEMA解説・石川直生は「ローやカーフは耐えられると思いがちだけど、段々効いてきた時には時すでに遅しなんです。(蹴りを)カットすることが大事なことがわかる」と解説。これに視聴者は「デビュー戦でカーフ対策しないとダメなのはキツイな」「デビュー戦でカーフキック地獄はトラウマになりそうだ…」と同情的な反応が多く寄せられた。
足が完全に効いた吉村は大の字で動けず…。それでも菊地が近寄ると倒れながら握手で祝福するスポーツマンシップも。片足を引きずり、陣営の肩を借りて退場する姿は痛々しく、ほろ苦いデビュー戦となったが、次戦での飛躍に期待したい。