16日、立憲民主党が提出した内閣不信任決議案は、反対多数で否決された。この採決を巡って浮き彫りになったのが野党の亀裂だ。
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不信任決議案への支持を訴えた立憲民主党の泉代表に対し、日本維新の会・堀場幸子衆議院議員は「三文芝居」と指摘。馬場伸幸代表も「何の生産性もない、こういった不信任については大きな疑問を感じている。できればやめて欲しい」と発言した。
前週も馬場代表は「立憲民主党をまず叩き潰す」と述べていて、政治姿勢を痛烈に批判。すべては立憲民主党から野党第一党の座を奪うための戦術なのか。
ニュース番組「ABEMA Prime」に出演した馬場代表は「自民党と公明党の足並みが揃っていない。どちらかというと、けんか状態だ」と話す。
「自民党と公明党は、30年近く選挙協力をやってきた。自民党側は公明党の協力なしで、選挙はできない。前回の選挙でも2位との差が2万票以内の当選者が57人いる。公明党が『自民党さん、さようなら』となると、半分ぐらいは選挙で負けるだろうと言われている。だから、岸田総理はなかなか解散に踏み切れない」
ネット掲示板「2ちゃんねる」創設者のひろゆき氏は「日本維新の会は、元府知事の橋下徹さんや松井一郎さんのキャラが立っている中、馬場さんはキャラが薄い。今回、認知されるようになったから、キャラ作りの一環なのかと思った」とコメント。続けて「先に日本維新の会と公明党がくっついてしまった方がよくないか」と投げかけた。
これに対し、馬場氏は「公明党を含む、他の政党と協力して国政選挙を戦う方針は全くない。ありえない」と否定。一部報道では「特殊な事情がない限りない」と含みを持たせているが、実際はどうなのか。
馬場氏は「特殊な事情というのは、これまで大阪でやってきた大阪維新の会の大阪都構想だ。達成の代替条件として、これまで大阪・関西で衆議院の選挙区で候補者を立てなかった。そういった非常に特殊なケース以外はやらない」と回答。
公明党から「協力するから大阪・兵庫で譲ってくれ」という打診はなかったのか。馬場氏は「まことしやかに言われているが一切ない」と答える。
元日テレ官邸キャップ、政治ジャーナリストの青山和弘氏も「公明党の問題は非常に大きい」と話す。
「岸田総理が相当ギリギリまで解散を迷ったのは間違いない。自民党内で『今解散されたら困る』という声は、ものすごく岸田総理の元に来ていた。それでも勝てると思えば、岸田総理は踏み切った。マイナンバーカードを巡る問題などもあり、ギリギリのところで先送りになった。ただ、先延ばししたからもっと良くなるわけではない。ある意味、岸田総理に“足かせ”がはまった形になった。中には『今やれば勝てたのに』『チャンスを逃した』と言っている自民党幹部もいる。自民党は相当、公明党にプレッシャーをかけている。やっぱり公明と維新が手を組むことを非常に警戒している。『こんなことをしたら連立解消だ』とプレッシャーをかけて歯止めになっている」
日本維新の会は、与党第2党を目指しているのか。馬場代表は「我々は、政権政党を目指している。与党第2党になる気はない。日本大改革プランを実行して、今の自民党ではできない改革、やらない改革をやる」という。
「ただ、段階的にやっていかないと、なかなか戦闘値も経験力も上がらない。まず野党第1党になって、与党である自民党と国会で対決をする。その対決も今どこかの政党さんがやっているような、スキャンダルを追及したり、足を引っ張ったりということではない。政策同士の戦い合いをする。それを見ていただいて、国民のみなさんにどちらがより政権政党にふさわしいか、ご選択いただきたい」
選挙に勝つために、どのような戦略を持っているのか。馬場氏は「先週、立憲民主党で大臣経験者の方が離党された。今後も、離党ドミノが起きる可能性は高い。政界がどんどん動いて、ニュースにも出れば、国民のみなさまにも認知をしていただける。アグレッシブに仕掛けていきたい」と話す。
ひろゆき氏から「勝負を仕掛けることは大事だと思うが、今の国民は『戦い』をあまりよろしくないと思うナイーブな人も多い。『勝つぞ、戦うぞ、潰すぞ』みたいな、強い言葉を言われると、ちょっと引いてしまう人も増えないか」と指摘されると、馬場氏は「あの言葉はお下品な言葉だった。Twitterにもたくさんのご批判のツイートが書き込まれた」と釈明。
「分かりやすい言葉で政治を表現していきたい。一般の方が政治に興味がない原因に『政治が分からない・難しい』がある。私は自分のポリシーとして、政策を分かりやすく、みなさんにご説明させていただく。なぜ、維新の会と立憲民主党がバチバチ戦わなければならないか。これも分かりやすい言葉で話したい。認知度・理解度を高めるためには、そういうテクニックも必要だと思っている」
(「ABEMA Prime」より)
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