24日、東京・大田区総合体育館でボクシングのWBA世界スーパーフライ級タイトルマッチが行われ、4階級制覇の井岡一翔(志成)が前王者のジョシュア・フランコ(アメリカ)をフルラウンドの末に判定で下し、WBO王座を返上して臨んだダイレクトリマッチで新王者に。執念のベルトを巻いた井岡は、試合後のマイクでこみ上げる涙をこらえた。
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試合直前に井岡の禁止薬物検出に関する報道が行われ、さらに前日計量での対戦相手の体重超過。まさにベルトまでの道のりは“いばらの道”だったが、井岡は並々ならぬ覚悟で試練を乗り切り、栄冠を手にした。
23日に行われた前日計量では王者のジョシュア・フランコが55.2キロでリミットの52.1キロを3.1キロオーバーする異例の事態が起こった。なお、井岡一翔はリミットを下回る52.0キロで前日計量をクリア。その後に行われた再計量でもフランコは55.0キロ。リミットを2.9キロ超過で王座がはく奪され、王座は空位となっていた。フランコは当日計量で既定の58.97キロを下回る58キロで計量をクリア。試合が実施された。
WBCのベルトを保持するメキシコのフアン・フランシスコ・エストラーダとの統一戦を最終目標に掲げる井岡にとっては、是が非でも欲しいタイトルであり、必要なベルトだった。様々な逆境を自らの拳で乗り越え、井岡一翔が夢にまた一歩、近づいた。