“シンガーソングライター”甲田まひるのファーストアルバム『22』は、美味しい幕の内弁当を食べているような、どこを取っても満足感のある作品となった。
 肩書に二重引用符を付けて強調したのには訳がある。アルバムタイトルと同じ、わずか22年の人生の間で、彼女はさまざまな役割を担ってきた。Instagramをきっかけに、小学生ながらにして”ファッショニスタ”として注目(のちにモデルも経験)。その後は“ジャズピアニスト”として、17歳で『PLANKTON』をリリース。18歳を迎えると、“俳優”として映画デビューも果たす。