日本のフルーツが食べられなくなるかもしれない 果物農業の危機を救え!元アップル社員が革命を目指す
【映像】農家の高齢化で「日本のフルーツが食べられなくなる?」
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 世界に誇れる日本のフルーツが、近い将来食べられなくなるかもしれない。果物農家の高齢化が進む中、フルーツを使って果物農業の革命を目指す一人の起業家を取材した。

【映像】農家の高齢化で「日本のフルーツが食べられなくなる?」

 現在、日本の果物農家では高齢化が進み、農家の平均年齢は67歳。20代の農家は全体の約1%しかいないほど深刻な状況だ。農家の若手不足、その背景には、一から就農を目指しても「新しい農地取得や移住にかかる費用」「果物が育つまで収入が得られない」などがあり、参入が難しいのが実情だ。

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 そんな問題に一石を投じるべく、Bonchiの代表取締役、樋泉侑弥さんが奮闘している。

「耕作放棄地の開拓や、引退・規模の縮小、そういった方々の農地を継承させてもらい、僕らが管理しながら、就農希望者に農地を貸したり買えるようにしている。できるだけリスクの少ない就農、独立のステップを踏めるような仕組みを目指している」(以下全て、Bonchi・樋泉侑弥さん)

 Bonchiでは、35歳以下の若い就農希望者を対象に、山梨県内への移住などに伴う初期費用などの支援や、契約農家と一緒に作業することで、農業の伝統的な技術やこだわりを学ぶことができる環境を提供している。

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「2年半前に1人で埼玉から移住した人がいるが、もう実際に自分で農地を持ちながら、研修を2年間で終えて自分の農園で栽培を始めている」

 また、独立後もBonchiと契約を結ぶことで安定した収入も見込めるという。

 そもそも、なぜ“果物”で起業しようと思ったのだろうか?

 樋泉さんが会社を起業したきっかけは、高校卒業後に行ったオーストラリア留学。さまざまな場所で働いたことで刺激を得て、「自分にしかできないことで人を幸せにしたい」と強く思うように。その後、成人式のタイミングで帰国したが、経験もお金もない中でいきなり起業するのは無理だと分析していた。

 起業への思いを抱えたまま、樋泉さんは人脈を作りつつ語学力を生かすため、東京のアップルジャパンに入社。アップルストアの店頭に配属され仕事をしていく中で、また一つ大きな衝撃を受けた。

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「“物を売りに行かないスタイル”というのがすごく新鮮だった。どんどんセールスをかけていくよりも、来店したお客様が何をしたいのかをまず聞き出して、それに合った『アップルができるベストソリューション』を提案して、その人の人生を豊かにしようというのが、アップルのスタイルだった」

 樋泉さんは、「自分の持っている力」は何かと自問したとき、生まれ育った地元、山梨県の果物が浮かんだ。本当においしい果物を皆に食べてほしかったという。そうして、3年後にアップルを退社し、Bonchiを設立した。

「大きな会社にいると自分の無力感を感じがちだが、自分にしか作れない果物を作ってみたい気持ちと、個性を出せるのが起業した一番強いきっかけ」

 樋泉さんは今後、果物を通じて人々を幸せにすることが目標だと語る。

「多くの方の素敵な思い・技術を若い世代に継承していきたい。それによりお客様にも最高の体験を提供したり、日本の果物を世界に発信して魅了するという、果物による第一次産業革命が起こればいいと思う」

(『ABEMAヒルズ』より)

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