日本代表の新キャプテンに就任した遠藤航が「デュエル」への強いこだわりを明かした。2020-2021、2021-2022シーズンにブンデスリーガで2年連続“デュエル王”に輝いた遠藤は2022-2023シーズンの昨季、3年連続となる1位こそ逃したものの、遜色ない数字を残し、デュエル勝利数で4位に。遠藤にとって「デュエル」とは──「自分の生命線」。彼は、そう言い切った。
ドイツ1部(ブンデスリーガ)のシュトゥットガルトに所属する遠藤は昨季、チームが残留争いするなかでキャプテンとして気を吐いた。リーグを16位で終え、ブンデスリーガ昇降格プレーオフを戦うことになったが、2部で3位のハンブルガーSVと2試合を戦い、遠藤はフル出場。ギリギリのせめぎ合いのなか、まさに“デュエル”に勝って、チームを1部残留へと導いた。
「ブンデスリーガはそもそも1対1の局面が多いですし、リーグもそこにすごくフォーカスしている。チームとしての戦いはもちろんありますけど、最終的に局面の勝敗を分けるのは個の部分だという認識を、リーグも、チームも、監督も、選手も持っていると思います。自分自身も、サッカーはチームスポーツではありつつ、最後の勝敗を分けるのは個の能力だと思っています。チームのためにプレーしながらも、いかに個で相手を上回るかを考えている。なので、僕のプレースタイルもすごくブンデスリーガに合っているのかなと思います」
同時に遠藤は、自分のように“戦える”日本人選手も求めている。
「日本代表とかでも、もっともっと自分のようなタイプの選手が出てきてほしいと思っています。もちろん、そういう選手が出てきたからといって、ポジションを簡単に明け渡すことはしない。僕も30歳になりましたが、そんなに落ちている感覚はありません。これからもっともっとパフォーマンスを上げていきたいと思っていますから、そういったいい競争がチームでも代表でも生まれれば、それは僕自身にとってもプラスになると思っています」
ポジションは簡単に明け渡さない。日本代表のキャプテンマークを吉田麻也から継承した遠藤には、チームの成長と同時に、個人の成長への強い思いと覚悟がある。そして、その根底にあるのがデュエルへのこだわりだ。「デュエルで負けない、つまり、ピッチでは絶対に負けないという思いとこだわりは、やはり強いのか?」遠藤に、問いかけた。
「こだわりは、強いと思います」
そう答えた後、遠藤は語気を強める。
「結局、そこが自分の生命線だと思っている。守備的MFとしてプレーしている選手であれば、ボールを奪える選手でないといけないですし、ボールを奪われない選手でなければいけない。そこは一番、自分のキモ。デュエルで上回るということは、自分のパフォーマンスを左右することだと思っている」
現在、30歳。日本代表でも、所属チームでも、今がまさに“デュエル”の時。遠藤はここから、ピッチでどんな戦いを繰り広げ、後輩に背中を示し、そしてどこまで上り詰めていくのか──。
(ABEMAスポーツタイム)
■Pick Up
・バラエティだけじゃない!「スポーツ」でも進化を続ける西澤由夏アナの“底力”