1ラウンド52秒、ボディへのミドル1発で欧州からの刺客を悶絶KO。試合前には「倒す自信がある」と宣言した相手がマウスピースを吐き出し、うずくまる姿を見た魔裟斗が「泣いてますよ…」と衝撃の結末を物語る一コマに注目し、驚きを露わにした。
7月17日に両国国技館で開催された「AZABU PRESENTS K-1 WORLD GP 2023」。KANA(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)とマッケンナ・ウェイド(イギリス)のK-1 WORLD GP女子フライ級タイトルマッチは、KANAがボディへのミドル1発で欧州からの刺客を完全KO。わずか52秒の瞬殺劇。さらに圧巻の秒殺&4連続KOで3度目の防衛を果たした。
ムエタイ、キックボクシングの実績に加え、欧州でK-1ルールを採用するWKO王者にもなったウェイドと、“より強い相手”と世界を意識し始めたKANA。3度目の防衛戦は驚きの秒殺劇となった。
ゴングとともにウェイドがプレッシャーを掛ける展開に見えた序盤。しかし、ABEMAゲスト解説・魔裟斗はすぐに「KANAの体つきが変わった。足の筋肉の付き方や、パンチも重い」とその仕上がりの良さを指摘した。
その言葉を裏付けるようにKANAが放った低空の重いローが一瞬効いたか、怯んだウェイド。さらにウェイドはパンチの打ち合いで目尻をカット。すると、KANAが一歩引いてから渾身の左ミドルをウェイドのボディへ突き刺した。ウェイドは一瞬の沈黙のあと、マウスピースを吐き出しながら前のめりに沈んだまま立てず、そのままカウント10を聞いた。
あっという間のKO劇。魔裟斗は「ウェイド泣いてますよ」と対戦相手のショッキングな姿について言及。さらに「KANAはいい意味で女子じゃない(笑)力強い蹴りだった」と興奮気味に賛辞を送った。
試合時間はわずか52秒。試合前に「強い相手でも弱く見せる」と発言したKANA。試合前にはウェイドの「自信があるので倒しに行きます」というコメントに「どうぞ倒しに来てください。一発も当たらないと思います」と涼しく応え、有言実行。勝利者マイクでは「K-1のチャンピオンはやっぱりKOじゃなきゃダメでしょ。このベルトとともに世界最強を目指します」と力強く語った。
魔裟斗は「倒せずに悔しい思いをして来た時期も見てきたが、立ち振る舞いに貫禄が出てきた。セミファイナルに相応しい試合だった」と最後まで大絶賛だった。