<大相撲七月場所>◇十二日目◇20日◇名古屋・ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)
前頭九枚目・北勝富士(八角)が関脇・豊昇龍(立浪)を押し出しで下し、2敗対決を制して10勝目を挙げた。勝った北勝富士は感情をむき出しにするように鋭い顔つきと弾むような動きを見せ、「鳥肌がすごいわ」「ほっくん!カッコいい」とファンも盛り上がった。
普段は物静かで、土俵際での相手力士への気づかいも忘れないなど、“神対応”を見せる真摯な振る舞いでファンに愛されている北勝富士。だが2敗同士の対決となった豊昇龍との一番では、取組前から気迫溢れる鬼のような形相になっていた。
取組では、立ち合い左に動いた北勝富士が厳しい突き押しで休まず前進。攻めの手を緩めず前に出続け、豊昇龍に何もさせず押し出しを決めて勝ち星を挙げた。北勝富士は2敗を守って10勝目。敗れた豊昇龍は3敗目を喫し、優勝争いから一歩後退した。
勝った北勝富士は珍しく口を真一文字に結ぶと、体を弾ませながら勝ち名乗りを受けにいった。懸賞を受け取る際にも興奮冷めやらぬ様子で気合十分の表情を浮かべていた。
気迫溢れる相撲で勝ち星を手にした北勝富士に、ABEMAで解説を務めた元前頭の大岩戸は「勝ちに行くんだったらあの攻め方しかないですよね」とコメント。続けて「豊昇龍は動きが硬かったですね」「立ち合いも逃げていますし、腰が高い。まわしが取れない」と豊昇龍の敗因を指摘した。
ここ一番の取組で凄まじい気迫を示した北勝富士に、ファンからは「す、すげー」「鳥肌がすごいわ」「ほっくん!カッコいい」「神がかってる」と興奮気味の声が続々と寄せられた。(ABEMA『大相撲チャンネル』)