<大相撲七月場所>◇十三日目◇21日◇名古屋・ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)
三段目二十五枚目・穂嵩(尾上)と三段目二十枚目・慶天海(阿武松)の一番で、両力士が顔面から同時に落下して出血。負傷をするも、同体取り直しの一番では勝った力士が敗れた力士を気遣う素振りも見せ「友情を感じた」「なんか感動」とファンが感嘆する一幕があった。
立ち合い張っていった慶天海。穂嵩が組み止めると左四つの体勢に。その後、上手投げを打つ慶天海と下手投げを打つ穂嵩が執念を見せ、両者同時に顔面から土俵に激突した。
立ち上がった両力士は顔面から出血。軍配は穂嵩に上がったが、同体ではないかと物言いがつき、協議した結果、体がつくのが同時と判断され取り直しとなった。
取り直しの一番では、立ち合い再び慶天海が張っていく。だが左四つに組むと、今度は穂嵩が上手投げを決めて慶天海を転がした。勝負が決した後、穂嵩は倒れた慶天海を気遣うように手を差し伸べた。“名誉の負傷”を負った両力士はさっぱりした様子で花道を下がっていった。穂嵩は4勝目。慶天海は4敗目を喫した。
負傷しながらも気遣いを見せるなど、“スポーツマンシップ”さえ感じられる両力士の姿に、ファンからは「友情を感じた」「なんか感動」「すばらしい」「しみるねえ」「気迫に満ちてた」と感嘆の声が相次いでいた。(ABEMA『大相撲チャンネル』)