<大相撲七月場所>◇十四日目◇22日◇名古屋・ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)
関脇・豊昇龍(立浪)が、関脇・若元春(荒汐)を小手投げで下した一番では、立ち合い、客席から野次のようなものが飛ぶ場面があった。これに解説の元若乃花が「よくない」と苦言を呈す場面があり、実況の元NHK藤井康生アナウンサーも「立ち合いの場面くらいは“シーン”となった中で」と同調した。
3関脇のトリプル大関昇進が話題となっている今場所。関脇同士の直接対決に加え、豊昇龍はここまで3敗と優勝争いを繰り広げているだけに、取組前の両力士は気合十分の表情。そんな中で、客席からは「はっけよい、はっけよい!」などの声が響き、両力士が蹲踞の姿勢を取っても、賑やかなままだった。
その後行われた取組では 立ち合い、左に変化した若元春の動きを見逃さなかった豊昇龍に軍配。右からの小手投げで仕留め、優勝争いに踏みとどまった。また、大関とりへの階段をひとつのぼった。若元春は5敗目。
ABEMAで解説を務めた元横綱・若乃花の花田虎上氏は若元春の変化について「印象は良くない」と言及しつつ、立ち合いの際の“野次”についても本音を吐露。「相撲取る前もお客様が『はっけよい、はっけよい』なんて言っててね。ちょっと良くないなと思っていたんですけどね。『はっけよい』は行司さんが言うんでね」と苦言を呈した。
同じく実況を担当した、元NHK大相撲中継でお馴染みの藤井アナも「お客様にもその辺のマナーについてはお願いしたいですね。立ち合いの場面くらいは“シーン”となった中で」と考えを示しつつ「お客様の歓声が戻ってきたという意味では、とても大相撲の雰囲気は良くなっていると思います」「ただ仕切りの立つ瞬間は大事にして欲しいです」と結んでいた。
(ABEMA/大相撲チャンネル)