<大相撲七月場所>◇千秋楽◇23日◇名古屋・ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)
優勝決定戦で関脇・豊昇龍(立浪)が前頭九枚目・北勝富士(八角)を押し出しで下し、初の幕内優勝を決めた。
ひとり横綱・照ノ富士(伊勢ヶ濱)が腰のけがのため四日目の12日から休場することになった名古屋場所は、千秋楽を豊昇龍、北勝富士、前頭十七枚目・伯桜鵬(宮城野)が3敗で迎え。優勝争いを繰り広げた。まず北勝富士が、今場所を引っ張ってきた前頭筆頭・錦木(伊勢ノ海)を引き落としで下し、優勝決定戦を決めた。
一方、豊昇龍は、昭和以降、最速タイとなる3場所で新入幕を果たした伯桜鵬を上手投げで下した。
迎えた優勝決定戦では、北勝富士が呼び込む形となり、それに乗じて豊昇龍が一気に前へと出て、押し出しを決めた。豊昇龍の初優勝に館内は大きく沸いた。大関昇進をかけて臨んだ今場所。千秋楽を残して大関昇進の目安といわれている3場所32勝に到達していたが、優勝を決めて、大関昇進を大きく引き寄せる形となった。
優勝決定戦の取組を受けて、ABEMAで解説を務めていた元横綱・若乃花の花田虎上氏は「(北勝富士が)引いたのが敗因のすべてですね。豊昇龍はよく我慢しました。一方で、北勝富士は我慢できなかった」と分析。また、優勝を決めた瞬間、豊昇龍から思わずガッツポーズが飛び出たが、花田氏は「おじさん(元横綱の朝青龍)にそっくりですね(笑)。よくないんですけど」とコメント。実況の清野茂樹アナウンサーは「抑えられなかったガッツポーズですね」と反応した。
(ABEMA/大相撲チャンネル)