3ラウンド続いた、ひたすら打ち合い、削り合う死闘に突然訪れた鮮烈すぎるエンディング。カウンター気味に右ストレートを突き刺すと、そのタイミングと破壊力に一瞬、身体がふわりと浮き上がるように吹っ飛ぶ衝撃のダウン。驚きの光景に実況が思わず「右一発、突き刺した。一発のインパクト十分。なんてこった!」と絶叫した。
7月22日に後楽園ホールで開催された「Krush.151」。森田奈男樹(エイワスポーツジム)と璃久(HIGHSPEED GYM)の対戦は、3ラウンド璃久が蹴りに合わせて右ストレートを打ち抜き森田をKO。シュートボクシング上位ランカーがK-1グループ初参戦で圧巻の白星スタートを飾った。
試合前日にはK-1スーパー・ウェルター級王者の和島大海が会見に乱入。璃久と森田に異例の質問攻めをするなど現K-1王者も注目していたカード。アマチュア・シュートボクシング王者を皮切りにシュートボクシングで10戦の上位ランカー・璃久が、K-1グループ初参戦で、いきなりKrush王座を争う森田と激突した。
1ラウンド、ミドルの蹴り合いから始まった対決。ロー、ミドルと多彩な蹴りを見せる森田に対して、璃久は一気に連打で応戦。その強いプレッシャーに森田が仰け反る場面も。
2ラウンド、遠距離からの三日月を角度を変えて放つ森田。キックやパンチをコンパクトにまとめる森田に対して、璃久は近距離からの反撃。その勢いに森田がグラつくが、森田も負けじとボディやフックで返すと、執拗なボディ打ちに璃久が顔をゆがめるシーンも。
最終3ラウンドも打ち合いは続く。森田がパンチとヒザ蹴りをまとると、璃久はヒザ攻撃を連発。さらにバックハンドブローなど一発にかけるが、ここは不発。
消耗戦となり、両者の攻撃に前ラウンドまでのような勢いはなく気力の勝負。するとラウンド中盤、前へ前へと気迫を見せる森田に対して、一歩下がった璃久。空いたスペースに勢いよく三日月を打ち込んでくる森田に合わせて、璃久が右のストレートを突き刺した。これが効いた森田の身体は一瞬ふわりと浮き上がるようにして吹き飛んで崩れ落ちた。森田はぐったりしたまま動けずリングに大の字。壮絶なエンディングとなった。
Krush初参戦で圧巻の勝利を飾った璃久。K-1スーパー・ウェルター級王者の和島大海に対して「和島さんどこ?」と呼びかけ「オレ絶対ベルト穫るから、それまで負けんといてください」と現K-1王者へ、今後の活躍を力強く誓った。
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